平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
世の中は4連休なのに全然休んでいないピンキー君。
腰に来た・・・・・・・。

そんな訳で急遽休養日。
3~4日前に撮った写真でブログアップです(笑)。


最近お気に入りのジャパンテレキャス。
自分でも驚いています。

此処へ来て二ヶ月チョイ。今一番遊んでいるギターです。
で、上の写真でどこが変わったか判りますか?

答えはこの部分。


ブリッジが変わりました。
純正はこの様な物。


薄い鉄板をプレスで曲げただけの物。
イヤ、この状態でも気に入っていたんですよ。
ところが2~3週間前。遊んでいたら金属音が気に成って来た。
生音でもアンプを通しても気に成る(他のギターのチューンも進んできましたので・・)。

色々と考えて、原因はこの薄い鉄板のブリッジじゃないかい(どう聞いても、鉄板の共振音に聞こえる)?

で、ジャパンシンラインはゴトー(ギターパーツメーカー)へ交換済み。
世の中では評判の良いゴトー。
色々とゴトーのパーツを使って見て、機械屋の目から見ると今一なんですね。
音的にも、フェンダー純正よりも好みではなかったりして・・・・・・。

そんな訳で、ゴトー以外のブリッジを探しました。
其処で見つけたのが写真のブリッジです。
あまり売れていないみたいで、ネットでの評価は略ゼロ。

でも、何か心に引っかかるのですね。
ハイ、何時もの授業料です。
メーカーのうたい文句は『サドルがブリッジ本体にピッタリと密着しています。』と言うもの。
写真では今一構造が判らない。
買うしかないか・・・。

で、細かな説明(ギターに詳しい方は読み飛ばして下さい)。
アコースティックギターでは出来ない細かな調整が、エレキギターは出来るんですね。
その代表が弦高調整とオクターブ調整。

弦高は、ネックと弦との隙間の調整。狭い方が弾き易いですけど、狭過ぎると音がつまりビビリます。
オクターブ調整は、開放弦での音程調整だけでなく、12フレットの音程も調整出来ます。

その調整をするのがこの部分(ノーマルブリッジ)。


金色(真鍮製)の部分をサドルと呼びます。
この高さを調整して弦高を合わせるのですね。
アップの写真。


写真で判りますよね。サドルに仕込んで有るイモネジを回し、サドルの高さを調整するのです。
つまり、サドルはこの細いイモネジでブリッジと接しています。
サドルは非常に重要なパーツで、弦の振動を受け、其れをブリッジに伝え、ブリッジはその振動をボディに伝えます。
エレキギターでも、ボディの振動は凄く大事です。
弦振動を受けているサドルは、ブリッジとシッカリと接合させたい。更にブリッジもボディとシッカリ繋ぎたい。
話は飛んじゃいますが、サドルの材質を変えると、メチャ音が変わります。

今回のサドルは、高さ調整をイモネジではしないで、サドル本体はブリッジにシッカリと密着。
サドル内部に仕込んで有る、カムを回転させて弦高調整をするんですね。
更にカムとサドルの間もネジでシッカリと固定する方法です(買って初めて判った、笑)。

一口で言うと、サドル周りの機械強度が、従来品とは比べ物にならない位高いのです(弦振動がボディへ伝わり易い)。

組み込んで早速試奏。
完全に金属音は消えました。

嫌な音は消えて、音の伸び(サスティーン)がメチャ良いのです。
倍音成分も増えました。
驚いたのが、6番弦(一番太い弦)。音の芯がシッカリしたのです。
6番弦は張力が一番強い(振幅も一番大きい)ので、サドルの機械強度が今迄は足りなかったのでしょうね。

更に・・・・・・・・。
2~3日経ってもチューニングが狂いません。

デネ・・・・・・・。
残りのギターも全部此れに換えたくなって・・・・・(ストラト用も有るんですね、大汗)。



ジャガー用は出ていないので、ブリッジは僕が作ってサドルだけ流用しようかなー・・・。
一番問題は、何故か居ついてしまったエリートシンライン。コイツはブリッジの構造が特殊なので・・・・・・・。

拍手[2回]


実は数年前にモデルチェンジしたトーンアーム。
此れを作るざるをえなかったのはターンテーブル。
従来の釣鐘型からフラットターンテーブルに換えました。

効果は想定以上。

ターンテーブルの高さが低く成りましたので、アームも20mm低くしないといけなくなったのです。
此れの図面を引いたのは、怪我で入院中の病院のベットで・・・・・・・。

元々、可也考えて作られたアームです。簡単に20mm下げるのは・・・・・。
ある日(ベットの上)ピコン。

そんな経緯で新しいアームが出来ました。

早速貸し出し用のプレーヤーにセット。

とりあえず自分の所でテスト。
結構ヤバイ結果が出た。

ある日、お馴染みのお客さま。従来のアームには楕円針のSPUをセット。
懐の寂しいピンキー君は、新しいアームへは丸針(僕のプレーヤーを使えば楕円針の方に軍配)。

そのお客様も楕円針の良さを理解されています。
で、新しいアームの音・・・・。
丸針でこの音が出るのは・・・・・・・・・。

でね、色々と有って、新しいアームが僕の所に無い(大汗)。

今度のアームの良い所。軸受け感度が上がっている。つまり針圧の少ないカートリッジへの対応もOK。
まあ、経験上古いアームでも1,5g針圧でも大丈夫なんですけどね。

只、新しい方が良い。って中々言えなかったんですね。旧アームを使っている方達を思えば・・・・。

今回、此れを言い出したのは、もう何本も作れないよね(只今、アーム切削で苦労している)。

僕の体力では残り10本も作れるか・・・。
そんな訳で、新しいお客様からの注文はお受け出来ません。
旧型を使っている。新しいアームに興味津々。
そんな方からだけのご相談をお受けします。

昔は、月に3本のアームを作れました。今は1本が限界です(我が侭に作っていますので)。
もう、本当に良い物を作りたい。只それだけなんですね。


拍手[4回]


只今プレーヤーの製作に集中しています。
本気で集中すると、写真を撮るなんて・・(集中力がダウン)。

そんな訳でブログのアップは少なく成っています。

最近の僕。良い物を作りたい。過去の作り方と比べたらイヤッと言う程時間が掛かるんだけど、良い物を作りたい(昔は時間工賃を考えて価格を決めていました。もう残り何台も作れないよね)。だったら思いっ切りそんな都合は止めても・・・(そんな考えの1号機が最近作ったドライブアンプです)。
こんな田舎に引っ込んでも僕へ仕事をいただける。
感謝なんですよ。で、納期ではご迷惑をかけるけど(自分として)納得出来る物を作りたい。
そんな訳で、納期を急がれる方。お断りをさせていただいています。
自分の歳を考えると、あと何台作れるんだい?アフターフォローも考えないといけない。

プレーヤー関係の受注は、今のお客様で終わると思います。
お二人の方から受注していますが、お二人とも僕を良く判っている。
そんな方には最高の物を・・・・・。

ハイ、ゲロしちゃいますが、アームの切削でチョイのミス。
誤魔かせる範囲なんだけど(表面には見えない)、あの人に納めるアームだよね。
作り直すか・・・・・(笑)。


ハイ、只今の僕への注文。納期を急がせるのはお受けできません。


序に言いますと、お客様のご希望に添えない場合が多々ございます。
長年の経験で、音の面でやりたくないなー・・。
そんな場合はお断りさせて下さい。
折角のお金を使いながら、音の面でマイナスと言う仕事には気合が入らないのですね。

拍手[4回]


最近振動が増えた。と言うギヤボックスが送られて来ました。



カルテを見ると、4年前に軸受けとギヤを交換しています。寿命ではなく、この物が可也の初期型で、色々とマイナーチェンジを繰り返して来ましたので、最新バージョンへの改造依頼でした。

完全な最新バージョンですと、本体も交換に成りますので(笑)、出来る限りのグレードアップでした。
基本は軸受け材料を最新の物への交換と、ギヤを特注した高精度の物への交換。更に小型のモーターへ(振動が少ない)交換。モーターを樹脂でフローティング(その為にモーターブラケットも交換)。モーターの出力が小さくなるので、フリクションの少ないオイルシールへの交換。

まあ、本体以外は殆ど交換で・・・・・。

症状から、モーターとギヤボックスのシャフトの直線性が狂ったかな?原因は色々と有るのですが・・。

兎に角分解。

モーターとギヤを繋いでいるカップリング。車のプロペラシャフトと同じでダブルカップリングです。


分解可能。

樹脂と金属パーツ間のフリクションを減らす為にグリスを塗っていますが、そのグリスが硬化していました(此れも原因の一つ)。

序ですので、ギヤの状態も確認。更にギヤ位置の微調整。


金属軸受けですと、この辺の変化が少ないのですが、どうしても音(騒音)が出てしまう。樹脂は静かですが経年変化で微妙な狂いが出ます(組んで数年以上経つと落ち着きます)。

此れが肝。カップリングの換わりにお手製の調整治具。


二つ割のリジットカップリングです。
此れを使って、両側のシャフトの直線性を合わせます。モーター側の位置を微調整するのですね。

治具を指でくるくる廻し、一番軽く廻る所を探るのです。
今回、結構狂っていました。原因は大体判るのですが・・・・・・・・(笑)。

全ての調整が終わり、試運転。
今迄は指先に感じた振動が無くなりました。感触としては1/10以下に成りましたね。
レコード再生時のSN比がグッと良く成ります。

普通はまず無いのですが、まれに長期の使用で、振動の増える固体が有ります。
治せますので、ご相談下さい。





只今、24時間運転中。今日の夕方に完了しますので、その後オイルを抜き梱包発送です。

拍手[5回]


本職の方のプレーヤー製作。少しずつですが進んでいます。
少しずつと言うのには訳があって、オイオイ此処迄拘るのかよ・・・。
聴感上には差が出ないと思うんですけど、何時もの病気。どうせ作るんなら・・・・。

まあ、自己満足に拘っています。

で、晩酌後のギターとの戯れ。
最近、チューニング(弦の音程チューニング)にチョイ不満。
なんか今一気持ちが良くないんだよねー・・・(若干狂っているんじゃ)。

まあ、其れ成りのチューニングメーターを持っています。
それに合わせてチューニングしているんだけど・・・・・。

で、数日前から、チューニングメーターを使うのを止めました。
絶対音程は合わないけど、6本の弦間を合わせたい。

ご存知の様に、ギターは5フレットを押さえると、隣の弦の開放弦と同じ音程に成ります(1本だけ違いますけど)。

この耳でのチューニングをしたんですね。
結果は・・・・・・。
コードの音色が美しく成りました。
チョイじゃじゃ馬だったテレキャスも美しい調べ。

正直、この手の物(チューニング機材)は信用していなかったんですよね。
長年の友人のピアノの調律師。メーターで合わせられたらこんなに楽な仕事は無い。
超有名メーカーの調律師はメーターで合わせている。だから僕は喰えるんだよね(笑)。

基本音程を出せる音叉。棄てるんじゃなかった(大汗)。



と言う事で、もう一度きちっとした音叉を買います。自分の耳を機械より信じられなくなったら・・・。

拍手[2回]


ギターで遊んでいるだけじゃないですよ。
本職の方は、プレーヤー作成の真っ最中。

アームの切削とギヤボックスを汗びっしょりで掛かっています。
で、新しいネタは無いので、BLOGupは少々お休み。

そんな中に届いた荷物。



シンライン用のピックガードです。
発送元はフジゲン。

そうなんです。たった1本だけフェンダーマークの無いギター。
電気回路の改造は一番初めに開始して、ある意味実験機で頑張ってくれました。

標準ピックアップは、フロントがハムバッカー、リアがテレキャスと同じシングルコイル。
基本的にシングルコイルの音が好きです。でもハムを食わず嫌いで済ませたくない。

そんな訳での購入だったんですね。

その後、1本のストラトにもハムを導入。
シンラインでは、標準装備を含んで3種類のハムをテストしました。

でね・・・・。
正直、テレキャスの標準フロントピックアップ。超小型のシングルコイル。
世の評判も今一に感じて・・・。
そんな訳でハムのシンラインを選んだのです。

そんな僕の所に、小型シングルを装備したテレキャスとシンラインが来た。
使って見ると、僕の好きな音・・・・。
拙いよ・・・・。

今のフジゲンのシンライン。フロントをシングルに換えたいなー。
ピックアップの手持ちも有るし・・・・。

ピックガードの取り付け穴位置。結構いい加減です。
フェンダー用を買うと苦労しそうだよねー・・。

で、フジゲンの純正品を買いました。
でも、フジゲンからの注意事項。
『取り付け穴やネックジョイント部分。ピックアップのザグリ部分等で干渉する恐れが有ります。出来る事なら当方のサービス部門へお預け下さい。』

フェンダーはこの辺のずれが有るのは知っていたけど(経験済み)、国産も同じかー・・(笑)。

仕事の合間を見ながらボチボチと始めます。



ストラトに夢中だった僕が、こんなにテレキャスを好きに成るなんて・・・・。
食わず嫌いだったのですね。

ギブソンも食わず嫌いなのかなー・・・・・(無茶危ない)。

拍手[1回]


エレキギターの超初心者が言いたいことを言ってます。
よくもまあ、炎上しないで無事に・・・・・・(汗)。

で、何本ものギターの電気回路を弄くっていて、欲しい情報としてはピックアップの出力インピーダンス。
メーカーからの発表はDCRだけ。メーカーによってはDCRの表示も無い。
電気パーツですよー。基本情報は欲しい。

いえね、何本ものギターを弄って、ポットの適正値が判らない。
山勘で弄って巧く行ったり駄目だったり・・・・・。

山勘って駄目ですよね。きちんとした理論で決めないと・・・・。

今日は、そのポット値をミスったギターで遊びます。
負荷抵抗値を最大に調整すると何とか合格ライン。
ギター其の物のグレードは可也の物。要は僕が負荷抵抗値を間違えた(少な過ぎる)。

で、ギターと遊びながら・・・・・・・・・・・。
なんで今迄気付かなかったのよ。
ピックアップに巻いてあるコイルの線径は同じと仮定して・・。
DCRが倍と言う事は、倍の長さのコイルを巻いてある。
この場合、インピーダンスは4倍に成ります。

つまり、DCRの二乗のインピーダンスに成るんですね。
で、メーカーのポットの値。
DCRが倍に成るとポットも倍。
音はさておいて、電気的には非常に拙い。

具体的に書きますと、普通のシングルピックアップに対して、ハムは4倍の抵抗値のポットが必要です。

で、今回問題を起こしたエリートシンライン。見た目はシングルですが中身は(電気的に)ハム。
DCRが凄く高いのです。
そう考えると、今のポットの値は完全に僕のミス。

最近は、バラしたギターのピックアップのDCRを測っています。
色々と面白い値が出て来ます。
普通の構造でしたら、DCRの少ないピックアップはノイズも少ない(電気的には当たり前)。

フェンダーのノイズレスピックアップ。高い抵抗値のポットを欲しがっています。




ポットの値で、同じピックアップの音は全然変わります。
その辺をコントロールしたくて、負荷抵抗の可変にポットを使っているんですね。

もう気付きましたよね。
二つのピックアップの出力。パラ接続とシリーズ接続の選べるギターが結構有ります。
この場合(シリーズ接続)、ポットの値を4倍にしないと正しい音は出ません。

パラった場合は、DCRは半分に成りますがインピーダンスは其の侭です。
電気回路。インピーダンスって凄く大切なんですが、正しく理解している人って本当に少ないです。

拍手[1回]


エレキギターの世界では、ハーフトーンと言うのが有ります。
まあ、オーーディオの世界とは可也違ったネーミングで戸惑いますね(笑)。

エレキギターでのハーフトーン。
ピックアップ出力を2個パラレルに繋いだ音を指します。

オーディオ界では有り得ない接続です。
まあ、楽器なので最終的に良ければ・・・・・・。
(完全に電気的には間違った接続)

で、此の世界の超初心者のピンキー君は、ハーフトーンって良いよ。
なんて言葉に騙されて・・・(大恥)。

考えて見て下さいよ。ピックアップ同士がパラレル接続って事は、お互いに発電した電気を互いのピックアップに流しちゃう(ピックアップのインピーダンスはアンプの入力インピーダンスよりも低いんですから・・)。

更に、ピックアップの位置が違うので、倍音成分が同相とは考えられない(要は折角拾っているピックアップの倍音成分を打ち消している)。

僕の現在の結論。
ハーフトーンが心地良いのなら、アンプに決定的な欠点が有る。
つまり、ピックアップの拾った倍音成分をキチンと再生出来ないアンプが多過ぎる。

其れを誤魔化す為のハーフトーン。

いえね、ストラトのハーフトーンはキッパリ止めて、3ポジションのセレクター。
で、テレキャス。3ポジションのセレクターなので、中間では否応無しにハーフトーン。
最近気付いたんですよ。テレキャスのハーフトーンも倍音成分が出ない。

そんな訳で、テレキャス用に2ポジションのSWを何処かで出してくれないかなー・・・。


オーディオの世界では3倍受けと言うのが永年の経験則に成っています。
3倍受け。要は出力インピーダンスに対して、受け側の入力インピーダンスを3倍に設定する。
僕も始めは疑っていました。でも此の法則に合わせると、聴感上のバランスが取れるんですね。
受け側が高いとハイ上がり、低いと音がこもる(ハイ下がり)。

ハーフトーン。受け側のインピーダンスはパラ接続のピックアップ。ハイ、3倍の経験値に反して1:1(アンプの入力インピーダンスは無茶高いので、この場合は無視)。

ハーフトーンは甘く優しい(一般論ですよ、笑)。
要は1:1受けなので、高域がカット(要は倍音がカット)。
此れでバランスが取れるアンプって・・・・・(大笑)。

拍手[0回]