記念撮影(笑)。大きい方が僕のアンプ(製作過程はHPに掲載)。小型の方が今回の改造品。シャシの高さも違いますから、全体の大きさはかなり違います。
大きくなってしまった理由の一番は、トランスの変更。今迄のトランスはケースに入っていた為、シャシの外に出せましたが、今採用しているトランスは、完全にストリップ状態。人間の女性(失言、イヤ本音?)なら嬉しいがトランスでは嬉しくない。全部シャシの中に押し込めてしまった為の、大きさなのです。
自分のアンプをおろし、今回のアンプを自分の装置に繋ぎます。
SWオン。何度経験しても緊張の一瞬です。正直僕以外の人が店にいる時にはしたくない作業。全神経をスピーカーから出てくる音に集中しているのですから、当然と言えば当然なのですが。
ユッタリと、でも芯の有るバイオリンの音が広がって来ました。一晩置いて有るのでハンダの音も落ち着いています(ハンダの事もHPにUPして有ります)。
今迄の自分のアンプから換えて全然違和感が有りません。
戻すのもメンドウ・・・・(汗)。と言う事で納品時までこの侭の様な・・・。
N様。大変お待たせいたしました。でも、待って貰った甲斐の有るアンプが出来たと、自負しております。いつでもお越し下さい。
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一週間以上掛かっているアンプの改造。今の僕のアンプと同じ物に。簡単の様で実は大変。
なぜかって?・・・・・・・・・。シャシのサイズが違う。大きいのなら簡単ですが、小さいのです。
どうも、僕の新型は段々と大きく成るDNAを持っているみたい(汗)。
まあ、苦労の甲斐も有って、配線完了です。
で、問題点。ケミコンをフィルムコンに替えたのです。結果、かなり大型。
シャシからはみ出てしまいました。
この侭では底板は装着不能・・・・・・。
苦し紛れの解決方法。底板の厚みは5mm有りますので、強度的には心配有りません。
一番の問題点、僕のシャシの特徴の密閉が出来なく成りました。
動作チェック後、シールテープを貼って、隙間を塞ぎます。
見えない位置ですのでご勘弁を。
今回の改造で外した部品一式。全てのパーツが良品。一部のマニアには絶賛されているA&Bの抵抗も外して有りますし、メチャ高価な銀タンタルコンデンサーまで外れています。勿体無いなー・・・。
でも、このアンプの性能は数段アップしました。
明日は、僕のアンプを外して、これを繋ぎ、最終チェックです。
モノラルアンプの改造ですから、2台改造するアンプは有ります。
一台目は無事に完了。1台目は部品の配置等、考えながらしなければ成らないので、かなりの時間が掛かります。
2台目は其の辺を考えなくて済む分、時間はかなり短くて完成予定。
1台目でアップしなかった、部品を外した状態での写真です。
・・・・・・・・・・・・。
CR類は全て外され、全交換。ヒーターチョークを4個新たに取り付け。
アンプ上面の信号ライントランスも交換です。写真上の方の穴が其のトランスを外した後。
よく考えると、新しいアンプを組むよりも、手間ははるかに掛かっています。
でも、いかにも改造アンプと言う雰囲気は避けたいです。
新しくつけるトランスです。今迄のトランスはケースに入っていましたが、今回は裸の状態。トランスの取り付け用雌ネジを其の侭使うと、シャシ寸法に収まりません。
其処で、今迄のトランスと同じ取り付けが出来る様に、ステーを作りました。
ステーと言ってもアルミ板5mmと10mmの削出しですが・・。
着々と言うか遅々と言うか、兎に角少しずつ進んでいるアンプの改造。
内部が半分チョイ終わった処で、上部のトランスを交換しないと先へ進めなくなりました。
アンプを元の状態に戻し、トランスを付けたら、シャシを組み立てているビスとゴチンコ。
そう言えば、昔自分のアンプがこれだった頃も改造でゴチンコしたような・・・・。
自分のアンプの時は、ネジを1本外した侭で知らん顔をしていたなー・・・・・。
でも、これはお客様のアンプ。其れ成りに改造代も頂いている(いくらかは書けない。お客様の奥様は見て居ないと思うけど・・・汗)。
又もや、内部の改造と同じ手を使う事に・・。
そうです。皿ネジに交換。こうすればゴチンコは防げます。又もやばらせるシャシが本領発揮。横板を外して皿穴加工。アンプ屋さんと言うより機械加工屋さんの仕事だなー。
無事成功。写真は失敗。手前のネジにピントが合っている。撮り直せば良いのだけれどメ・ン・ド・イ・・・・・。
預かったアンプの改造が始まりました。
今回の改造で、小さくなる部品はゼロ。大きく成るか追加ばかりです。一番の問題はチョークトランス。フィラメント電流整流後のリップルフィルターに使います。
バラしてしまいますと、実は僕のアンプには入っていません。僕の物を作った後に出来上がったチョークなのです。
1年程前に、あるお客様に僕のと同じアンプを受注。でも其のアンプにはチョークを入れました。
出来上がり、音を聞いてチョット悔しい。僕のより良い(汗)
今迄の空いているスペースに取り付けるのですが、上部に付けた、トランスの止めネジの頭がチョークとゴチンコ。
天板が5mm有るので、皿加工してネジの頭を出さないようにします。
巧く皿ネジで留まりました。これでしたら上面は平面。ゴチンコはしません。
シャシの縁にドリルを入れるのは、ドリルチャックとシャシがぶつかって普通なら不可能。
で、分解可能のシャシが本領発揮。当たる部分の板を外して、それから加工をすれば、大丈夫です。
巧く3個のチョークが付きました。手前の1個は場所の確認で、まだ取り付けられてはいません。この場所は上部に何も無いので、安心してドリルで穴あけ、タップ加工が出来ます。
僕の作ったアンプの内部です。
いたるところに汚れや埃は付いていませんので、製作したて?
実はこのアンプ、8年程前の作品です。
勿論ユーザーの方も、極普通に使っていました。
今回、僕の所に持ち込まれたのは故障かな?
イエイエ、僕の所にアンプが帰って来る理由に故障は殆ど有りません。
大多数が改造、チューンアップの依頼です。
このアンプが作られた当時よりも、更に良い部品が手に入るように成りました。
真空管の動作点も、僕の考え方に進歩が有ります。
その辺に手を入れて、僕の使っている一番新しいバージョンへのグレードアップが今回持ち込まれた理由です。
底蓋を取って内部を見たところが上の写真です。
本当に奇麗。丁度開けた所に居合わせたお客様は、組んだばかりで、これから納品と思ったみたいです。
この様に奇麗な状態を維持できるのは、シャシが密閉構造だからです。一般の市販アンプは放熱口が開けてあり、外気を導入して内部の熱を逃がす設計。これですと、埃が溜まってしまうのは仕方が有りません。
問題は、日本の多湿気候。埃が湿気を吸いますと、絶縁性ががた落ちに成ってしまいます。定電圧で動作をする半導体アンプでしたらまあ許せますが、高電圧で動作をする管球アンプでは無視できません。真空管ソケットの足は導体がむき出し。其処に埃が吸い寄せられ(高圧回路は埃を吸い寄せます)ソケットの周りは埃だらけ。其の埃が湿気を吸ったら・・・・・・・・(タバコのヤニがつくと更に最悪に)。
じゃあ、僕アンプの放熱はどうなっているんだ?内部に熱がこもり寿命が短くなるじゃないか。と思う方は中々アンプに詳しい方です。
其の為に厚いアルミシャシを採用しているのです。要はシャシを放熱板として有効利用しているのです。
この設計を始めて、10数年以上経ちますが、放熱不備でのトラブルは一切出ていません。
この様に奇麗な状態を維持してくれますと、修理、改造がし易いのもありがたいです。
今回改造に預かったアンプです。回路図も無し。データーも無し。でもプリント基板を使っていないので預かる事にしました。
マズ最初は回路図の作製からです。配線を追いかけて、作ります。これが無くては検討のしようも有りません。
回路が判った所で、各真空管の動作点チェック。
マア常識的な処で使っていました。
問題はこの後・・・・・・・・・・。
電源を落として何の気無しに初段管のプレート抵抗に手を・・・(其の奥に有るパーツを確認したかった)。
ビリビリビリ・・・・・・。軽い感電。
ハーーー?
電源を切って直ぐでは有りません。コンデンサーに電気が残っている?
で、電源回路をマジマジと・・・。
アノーーー。ブリーダー抵抗が入っていない。
確かに最近のメーカー製品にも入っていないのが多く成っています。でも、これは必需品。コンデンサーのリークに任せてチャージ電流を無くしてはいけません。
コンデンサーのプラスとマイナスに其処に掛かる電圧で1mA強流せる抵抗を取り付けましょう。そうすると、チャージ電流は数分で無く成りますし、コンデンサーの寿命の点でもこの方が有利に成ります。
昔、大容量のコンデンサーを使っているのを売り文句にしていたアンプが有りました。一晩置いても電圧がシッカリ。テスター棒でショートさせたら棒の先が溶けました。何も知らなかった30年前の僕の姿です。