午前中グダグダしていたら、何とか痛みが取れて来たので、ボチボチと始めました。
写真ではサイズが判り辛いと思いますが、40mm角の1m弱の角棒にネジ加工です。
一般なら、貫通穴を開け、裏からナット止めでしょうが、そうすると組み立てに二人必要。
僕は一人っ切りでの作業。タップを立て、裏からのナットを抑える人が居なくても組み立てるようにしないと痛い目に・・・。
最も、裏からの眺めで、ナットが見えるのが嫌いでも有るんですが。
手作りにも二種類有ると思っています。
ひとつは、ヤハリ手加工で機械加工の様な仕上がりの精度の無い物。
もうひとつは、機械加工では難しい形状で仕上げて有る物。
僕は後者を作ろうと考えています。
一日置いて、裏側も刷毛塗り。
その後三日置き、表面のみもう一度刷毛塗りです。
一度の刷毛塗りでは目止めは難しいのです。両面とも綺麗に仕上げたいのでしたら、両面二度の刷毛塗りは必須。
でもそうすると乾燥待ちで完成はどんどん先に。
時間に制限の無いアマチュアの方なら絶対にした方が良いですが、時間工賃で働いている僕には無理。
店頭の見本だけ手を掛けて、騙す様な商売は大嫌いです。
二度目の刷毛塗りが指触乾燥(表面は指で触っても平気状態、内部はまだ乾燥していない)を確認。
此の侭の状態で置いておければ最高ですが、そうも行かない。
塗装ブースのすぐ脇がフライス盤。
フライス仕事が残っている。
切り粉の洗礼を受けるのは必至。
塗装途中でのゴミ、油分は絶対にご法度(塗装途中の物に手を触れる等、以ての外)。
綺麗なシーツとダンボールでカバーを掛け、フライス仕事に掛かります。
穴あけの終わったバッフル板は、塗装に入ります。
此処ですぐにガン吹きを始めると、とんでもない時間を掛けても、綺麗な塗装面を得る事は不可能。
何でかと言いますと、兎に角板が塗料を吸ってしまうのです。
そりゃ、とんでもない回数を塗れば吸収できなくなるでしょうが、10回では足りないでしょうね。
其処で、目止め。
木材の細かな穴を塞ぐのです。
一般には砥の粉を使いますが、砥の粉は水溶性。
此処が問題。集成材は水にとても弱いのです。
以前有る有名なメーカーからウッドホーンの組み立てキットが発売に成りました。
完成品の半値以下。
当事2440を持っていた僕は、2吋用の組み立てキットを購入。
説明書には打ち水をし、表面が荒れるので、ペーパー掛け。
其れを何度も繰り返し、表面が滑らかになったら塗装と書いて有りましたが、チョット変。
メーカー説明書を鵜呑みにすると結構怖い目に会います(笑)。
正しい方法は最初から塗料で目止めをしてしまうのです。
ガン吹きの薄い塗料ではまず無理。
最初は塗料の原液に、少々の溶剤を足し、刷毛で伸びる程度の粘度に調整。
その濃い塗料を刷毛塗りして、目止めをするのです。
写真は、其処まで終わった状態。
で、此処からが問題。
塗料と言うのは面白いもので、完全乾燥後(硬化後)は溶剤に溶けませんが、生乾きの状態では溶剤に溶けてしまうのです。
つまり完全乾燥後にガン吹きをしないと、また染み込んでしまいます。
塗装は根気です。
この状態で一週間。じっと我慢の子をするしかないのです。
奥の薄暗い部屋に、大きな包みが3枚。
1枚は開梱済み。
1m×1mのダンボールです。
中身はこれ。タモの集成材。30mm厚です。
今回自分用に2枚。お客様用に2枚。車から降ろすだけでも一苦労。
これから穴あけ、塗装です。
流石に此れだけの大きさに成るとフライス盤とも行きません。
電ドルでの穴あけに成りますが、手で垂直にあけるのは至難の業。
そんな時には、このドリル台が活躍します。
まあ、フライス盤並みの精度は無理ですが、バッフルに要求される精度は十分。
ビットでの穴あけ加工です。
で、この時、最後まで穴を貫通させると、裏側の穴の淵が割れてしまい、とても汚くなってしまいます。
ビットの先端のネジ部が顔を出したところで穴あけは一時ストップ。
小さい穴がその先端が顔を出した部分。
此れで穴の位置が判りますから、裏から同じビットで穴を開けます。
大きい穴がそのあけた後。
淵の割れが無く綺麗に仕上がりました。
この後、ユニットの穴をジグソーであけるのですが、写真を忘れた(汗)。
綺麗に丸穴をあけるにはテクニックも必要ですが、刃も大事。
僕はマキタの10番を愛用。
この刃が僕には一番使い良い。
もう20年以上の愛用です。
ジグソウで一周すると、どうしても切り出し部分には段差が残ってしまいます。
音には関係無いと言ってしまえば其れまでですが、かっこ悪い。
お洒落をしましょう。
電ドルにサンドペーパーが放射状に成っている研磨器具(ホームセンターに売ってます)を取り付け切削研磨です。
ほら、この通り。綺麗に仕上がりました。
で、もっとお洒落を・・・・・。
ルーターで面取りをします。面取りの刃には色々な形状が有りますので、お好みしだい。
まあ、無難な単なるRをつける刃で作業をしました。
こんな感じに面が取れます。
ユニットを中付けですから、この辺の仕上げが出来上がりに影響大です。
この後、塗装。
此れが大変・・・・・。
コアキシャルをお買い上げのお客様。
机の上で気楽に使いたいとのご希望。
で、作っているのが写真のバッフル。
幅、高さはたったの30cm。正方形で更に其の中心にユニットが付いています。耳年増のオーディオマニアにとっては、とんでもない物と思う筈。
『こんな物を平気で作るピンキーなんて大した事無いぞ。』なんて声が聞こえてきそうで・・・・・・・(笑)。
兎に角平面バッフルには迷信が付きまとい過ぎています。2m×2m無ければ低音が出ない等と言うのはその際たるもの。やっても居ないで計算だけで判った振りをする人が多過ぎます。
こんな小型のバッフルでも付けると付けないでは大違い。
補強の不充分な大型バッフルよりも余程まともな音がします。
疑問に思ったらやってみましょう(笑)