平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
秘密のベールに包まれていた、フォノイコライザーの定数です。
基本回路では当たり前過ぎてガッカリした方も多いかと思いますが、此の定数を考えた方はごく少数かと・・・・・。



要は3段増幅。段間にロールオフとターンオーバーを其々入れています。
此の定数は教科書と違いますが、実測してリアカーブを出しています。

問題は真空管の動作点。こんな動作点を見た方が居るかどうか・・・・?

此の動作点にして、20年以上使っていますが、問題発生は全くありません。

デカップリングは左右別回路。シリーズ回路では無くパラレル回路です。
雑誌等では色々と言われていますが、音質上譲れません。

本当に教科書に出て来るような回路です。
でも、経験上拘った回路から良質な(僕にとって)音を聞いた事が有りませんので仕方が無いのです。
真空管の動作点は色々と変わりましたが(20年位前からほとんど変化なし)、基本回路は35年間一切変わっていません。
ある意味、弄り様の無い回路でも有るのです。
真空管もパワー管を除いて1種類ですのでアフターも簡単です。

あ、この回路図の抵抗値はあくまでも計算上ですので、組み立て後の実測で微妙に変わります。
でも、此の定数で組んでも問題なく動くと思います。
最後の微調整は単なる僕のこだわりと理解して下さい。




ロールオフとターンオーバーを別々に設ける利点は、受動回路をシリーズ接続しますと、どうも・・・・・。
要は受動回路ってインピーダンスがどうしても高くなりがち。
すると2段目の受動回路へのインピーダンスの受け渡しが難しく成るんですね。
受動回路の受け渡し間にバッファを噛ませる。まあ、僕の経験上なんですけどね・・。

昔々、アンプ作りの大先輩から『こんな低い電圧で真空管は働くんだ。』って言われた事が有ります。真空管の動作原理を考えれば、おのずと判ると思うのですが・・・・。
こんな動作点を使い始めたのも、ヘッドアンプを作ったからなんですね。兎に角小さな入力信号。此れを大切に扱おうと思ったら、低電圧駆動が必要に成ったのです。
ヘッドアンプ。僕に沢山のノウハウをくれました。

エーーー(ポリポリ)。文章だけアップして図面のアップをしていなかった(大汗)。イエ、意地悪では有りません、単にポカ。
此の定数が理解できる人はまずいないと思います。実践で試してみた方だけでしょうね。
雑誌の記事で判ったと思っている方、100年早いです。
失敗を承知で実践する方にだけ理解が出来る定数です。

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