僕の実験用のプレーヤーの後ろです。本来なら内部に納める進相コンデンサー。お客様に渡す物では絶対に出来ません。このコンデンサーにウッカリ触ったらビリビリビリ。
このコンデンサー、単なる進相(90°)しているだけですし、相手はモーター。回転部分の慣性エネルギーはかなりの物。常識ではこんな物替えたって音が違う筈が無い。
こう思うのが極常識人です。でも、変人ピンキー君は確かめた。変わるんですね、再生音が。コンデンサーの種類で変わってしまう。ナンデ・・・・・?
仮説はいくらでも立てられるますが数値化は難しい。メチャクチャに予算の取れるどこかの実験室なら数値化も出来るかも知れませんけど、僕のところでは絶対に無理(笑)。
で、どのコンデンサーが良いのか簡単に実験出来る様にしました。
単に端子盤で取り外しが出来るようにしただけです。
只、この様な実験で怖いのは数値化が出来ていませんから、結果はあくまでも僕の店での場合。他の方の家ではどうなるかが判りません。マニアの方がはまる罠です。自分の家で良い結果が出たパーツを吹聴し過ぎです。結果はあくまでもその家の場合。他人の家ではどうなるか判りません。沢山経験を積む程、一刀両断はしにくく成ります。
じゃあ、何の為の実験かと言いますと、各コンデンサーの音の傾向を知りたいのです。其れが判ればお客様の処での対処が楽に成ります。
で、コンデンサーを交換する時の注意です。電圧だけでなく電流も扱いますので、耐圧だけでチョイスするとパンクします。演奏中にパンクすると結構笑えます。ターンテーブルがブレーキの掛かった様に急停車。ユックリ回転が落ちるのではないので、直ぐに判ります。
コンデンサーの容量はモーターの指定値に合わせます。
以前、ある雑誌に『進相後の電圧と進相以前(電源電圧)が合うコンデンサー容量にする。』ナンテ書いて有りましたけど信じちゃダメですよ。其れをするとメーカー指定容量よりも少なくなる筈です。
オシロを持っている方は進相後の波高値を見て下さい。指定値のコンデンサーを入れるとかなり高い波高値に成ります。
問題はモーターのコイル。コンデンサーを入れる側のコイルのターン数は、直接電源に繋ぐコイルよりもかなり多めに巻いて有ります。
つまり、コンデンサーを通った方は電流値が稼げないのでターン数で磁界を確保しているのです。こうやって進相側としていない方の磁力の強さをコントロールしていますので、コンデンサーの容量は守らないといけないのです。
ある友人が、モーターに耳を当て、振動の一番少ない容量に調節すると言っていましたが、ある意味正しい調整法です。
コンデンサーの容量が数%変わっただけで波高値は結構変わりますので注意が必要です。
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