今日は本当の初歩に戻ります。此の辺は知っていらー。と言う方は読み飛ばして下さい。
で、エンクロージャー。なぜ必要なんでしょう?
この質問を、其れ成りの装置を使っている人にぶつけると(初めて来られた方です)、正解の方、本当に少ないです。
一番多い答えが、ユニットの振動と一緒に鳴って、音楽を豊かに聞かせる。確かにそんな設計のスピーカーシステムが有るのも知っていますし、そんなスピーカーを持ち上げている高級オーデォ雑誌も見かけます。
でも間違いです。よーく考えて下さい。エンクロージャーに入っているのはコーンユニットが主流。ホーンはエンクロージャーに入れないで使っていますよね。
先の答えが正解なら、ホーンもエンクロージャーに入れる筈。
デザインの問題で、ホーンをエンクロージャーに入れる場合も有りますが、基本的にホーンにはエンクロージャーは必要ないのです。
駅のホームのトランペットスピーカーを見れば納得できますよね。
では、コーンユニットは何でエンクロージャーが必要なんでしょう?
音は空気の粗密波って小学校で習いましたよね。
つまりコーン紙が前に出ると、その部分の空気の密度が上ります。後ろへ下がれば密度も下がる。此れの繰り返しで粗密波が出ます。
此れが空中を伝わり、鼓膜を震わせ音として感じるのですね。
この時問題なのが、コーン紙が前に出ると、前方は密度が高く成りますが、後ろ側は・・・・・・。
そうです、密度が下がるのです。
つまり、後ろ側と前側では粗密波が逆に。
この現象を『位相が180°狂っている。』と言います。
前と後ろが逆なのですから、そのまま放出すると前後の音が交わり、打ち消しあってしまうのですね(周波数で変わるのですが今回は無視)。
つまり音量が下がってしまうのです。
此れでは拙い。
で、判ったでしょう、ホーンにエンクロージャーが要らない理由。ホーンは後ろ側へは音が出ないんです。
コーンユニットは、前に出る音と後ろに出る音を混じらない様にする必要が有るのです。
それじゃ、間を仕切ってしまえば良い。この考えが平面バッフルです。
でもこの方式。十分に低音まで仕切ろうとすると、結構な大きさに・・・・・。
一般家庭では、奥様がウンって言ってくれない大きさ。
更に奥様がスピーカーの上に飾り(人形や花瓶等)を置きたくてもゴロン・・・・(笑)。
要は商品として成り立ち難いのです。
だったら、バッフルを後ろに折りたたみ、完全にくっつけて後ろの音を出さなきゃ良い。
此れが密閉箱です。
確かに理論上は此れでOK。前後の音が混ざらないのですから。
でも、万事上手く行かないのが世の常。
後ろに出ている音。箱の中で暴れまくっていて、しかもコーン紙で仕切っているだけ。
コーン紙。紙です。ふすまで仕切っただけの部屋を考えて下さい。
隣の部屋の音、筒抜けですよね。
つまり乱反射した音がコーン紙を通過して出てきます。かなりのタイムラグ、正しくは乱れた位相で・・・・・。
で、吸音材を詰め込むのですが、完全吸音なんて絶対に不可能。
もう一つの問題点(この方が重要)。
エンクロージャー内の反射波で、位相のずれた制動(駆動)が掛かります。
アンプからの信号プラス反射波でコーン紙は働いてしまうのですね。
此れって・・・・・・・・?
正直、店を開けた時、こんなに成るとは思ってもいませんでした。現在此処へ来るお客様の大半(95%以上)が平面バッフルの愛用者。
しかも、その方達、僕が平面バッフルを使い出す前迄はエンクロージャーで音楽を楽しんでいたのです。
僕も無理強いをした記憶も有りませんし。
でもいつの間にか平面バッフルが標準に。
かなり変わった店ですよね(笑)。
追記。世の中のスピーカーシステム。エンクロージャー方式が殆ど。
僕は此れを『悪貨、良貨を駆逐す。』と思っています。
単に営業理由での採択ですから。
で、エンクロージャー。なぜ必要なんでしょう?
この質問を、其れ成りの装置を使っている人にぶつけると(初めて来られた方です)、正解の方、本当に少ないです。
一番多い答えが、ユニットの振動と一緒に鳴って、音楽を豊かに聞かせる。確かにそんな設計のスピーカーシステムが有るのも知っていますし、そんなスピーカーを持ち上げている高級オーデォ雑誌も見かけます。
でも間違いです。よーく考えて下さい。エンクロージャーに入っているのはコーンユニットが主流。ホーンはエンクロージャーに入れないで使っていますよね。
先の答えが正解なら、ホーンもエンクロージャーに入れる筈。
デザインの問題で、ホーンをエンクロージャーに入れる場合も有りますが、基本的にホーンにはエンクロージャーは必要ないのです。
駅のホームのトランペットスピーカーを見れば納得できますよね。
では、コーンユニットは何でエンクロージャーが必要なんでしょう?
音は空気の粗密波って小学校で習いましたよね。
つまりコーン紙が前に出ると、その部分の空気の密度が上ります。後ろへ下がれば密度も下がる。此れの繰り返しで粗密波が出ます。
此れが空中を伝わり、鼓膜を震わせ音として感じるのですね。
この時問題なのが、コーン紙が前に出ると、前方は密度が高く成りますが、後ろ側は・・・・・・。
そうです、密度が下がるのです。
つまり、後ろ側と前側では粗密波が逆に。
この現象を『位相が180°狂っている。』と言います。
前と後ろが逆なのですから、そのまま放出すると前後の音が交わり、打ち消しあってしまうのですね(周波数で変わるのですが今回は無視)。
つまり音量が下がってしまうのです。
此れでは拙い。
で、判ったでしょう、ホーンにエンクロージャーが要らない理由。ホーンは後ろ側へは音が出ないんです。
コーンユニットは、前に出る音と後ろに出る音を混じらない様にする必要が有るのです。
それじゃ、間を仕切ってしまえば良い。この考えが平面バッフルです。
でもこの方式。十分に低音まで仕切ろうとすると、結構な大きさに・・・・・。
一般家庭では、奥様がウンって言ってくれない大きさ。
更に奥様がスピーカーの上に飾り(人形や花瓶等)を置きたくてもゴロン・・・・(笑)。
要は商品として成り立ち難いのです。
だったら、バッフルを後ろに折りたたみ、完全にくっつけて後ろの音を出さなきゃ良い。
此れが密閉箱です。
確かに理論上は此れでOK。前後の音が混ざらないのですから。
でも、万事上手く行かないのが世の常。
後ろに出ている音。箱の中で暴れまくっていて、しかもコーン紙で仕切っているだけ。
コーン紙。紙です。ふすまで仕切っただけの部屋を考えて下さい。
隣の部屋の音、筒抜けですよね。
つまり乱反射した音がコーン紙を通過して出てきます。かなりのタイムラグ、正しくは乱れた位相で・・・・・。
で、吸音材を詰め込むのですが、完全吸音なんて絶対に不可能。
もう一つの問題点(この方が重要)。
エンクロージャー内の反射波で、位相のずれた制動(駆動)が掛かります。
アンプからの信号プラス反射波でコーン紙は働いてしまうのですね。
此れって・・・・・・・・?
正直、店を開けた時、こんなに成るとは思ってもいませんでした。現在此処へ来るお客様の大半(95%以上)が平面バッフルの愛用者。
しかも、その方達、僕が平面バッフルを使い出す前迄はエンクロージャーで音楽を楽しんでいたのです。
僕も無理強いをした記憶も有りませんし。
でもいつの間にか平面バッフルが標準に。
かなり変わった店ですよね(笑)。
追記。世の中のスピーカーシステム。エンクロージャー方式が殆ど。
僕は此れを『悪貨、良貨を駆逐す。』と思っています。
単に営業理由での採択ですから。
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