平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
この話はかなり前です。
僕が20歳台前半。

この頃のターンテーブル、DDでなければターンテーブルにあらず。なんて世の中の風潮。

僕もDP3000とSP10Ⅱを併用していた時代。
SP10Ⅱもそうでしたが、当時のデンオンのDP7000。僕の記憶では、最初にクォーツロックをしたターンテーブル。

つまり其れ迄のサーボは速度制御型。其れを位相制御にグレードアップ。
と言っても、機械的には何も変らず、サーボ回路のグレードアップに過ぎなかった。

その7000番。ご丁寧にクォーツロックのON,OFFスイッチがついていたんですね(SP10Ⅱにはついていなかった)。
オンにすると完全にロック。速度微調整は出来ません。オフにすると以前のサーボ回路に成り、ストロボの流れを見ながら速度調整。

こういうことには無茶興味を持つピンキー君。
標準サーボの微調整をキッチリだし、クォーツロックのONとOFFで音がどれだけ違うかの実験。

結果を言ってしまいますと、クォーツロックの負け。
音に潤いが無い。伸びやかさが無くなり、余韻も尻切れトンボ。

僕は今物を作る仕事をしていて、お客様に言う言葉。
『前の型を買っていただいた方には申し訳ないのですが、僕が新製品を出した場合、必ず新型の方が良いです。良くない場合は絶対に商品化しません。』

ところがメーカーは作る人よりも営業サイドの意見が強く、兎に角新製品を欲しがる。
雑誌も新製品を欲しがる。一般ユーザーも新製品の方が良いと信じている。

まあ、こんな訳で・・・・・・・・。

この数年後。僕が手にしたマイクロの40cmターンテーブルDDプレーヤー。
こいつにもクォーツロックのON。OFFスイッチが・・・・・・。

今度は店頭ではなく、自分の家での試聴。

前の7000番の時と同じ結果。

クォーツロックの恩恵は、時計が正確に成った事かな?


追記。
クォーツロックが外せないのに、ストロボがついていたSP10Ⅱ。
微調整が出来ないんだから無意味。
で、更に面白いのが其のストロボ(ネオン管)の点滅。電源周波数ではなく、モーターのサーボ回路に用いている、水晶発信器からのもの。

気付きましたー?
つまり、水晶発信器が何らかの原因で狂った場合(まず無いですけどね)。
回転が落ちたとしますね。するとストロボの点滅サイクルも落ちるんです。
結果、ストロボは流れない。馬鹿としか言いようの無い仕組み。
回転が速くなっても、遅くなってもストロボは流れないんです。

でも、当時の評論家。
『電源周波数はあてに出来ないので、水晶発信器で点滅するストロボはすばらしい。』
なんて、平気で言っちゃっていましたね。
超有名、評論家でした。

あ、もう一つ。
SP10Ⅱのターンテーブルを外した状態で、電源オンのテストをすると面白いですよーーーー(笑)。
回転しないで、只のバイブレーター。
つまり、正逆回転を繰り返して、先へ進めない。
まあ、あのサーボ回路ではそうなるのですが・・・・。

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