平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
ターンテーブルの軸受け部を、アイドラー時代の侭でのスタート。
アイドラー時代には何の問題も発生しませんでしたので、自信の軸受けだったのです。

シャフトは45C(炭素鋼)の削りだし。受けは青銅の削りだし。
スラスト加重は鋼球で受け、底部はやはり45Cで受けたのです。

一般の市販のターンテーブルと似た構造ですが、一工夫しました。
普通は鋼球は底部に固定。鋼球の上面とシャフトの底面が擦り合う仕組みです。

この構造ですと、最初に磨耗するのはシャフトの先端。シャフトの作り直しは大変(コストが掛かります)。

シャフトの先端にテーパー穴加工をし、此処へボールを固定(重量だけで固定できます)。ボールはシャフトと一緒に回る。

結果、磨耗は底蓋の45C。此れでしたら、磨耗して交換に成ってもコストが掛かりません。

機械物の設計で大切なのは、どちら側が先に磨耗させるかの考えです。将来の整備の時に、コストの掛からない方を先に磨耗させる設計が、巧いやり方です。

この状態で、長期の使用を始めました。

その内に回転ムラを始めたのです。

ほんの僅かですが、ピアノを聴くと・・・・・(ピアノは回転ムラに敏感です)。

原因を散々探しました。アイドラー時代には無かった現象です。

出た答えは、底蓋の45Cの磨耗。鋼球の当たった痕をルーペで拡大しますと、綺麗な磨耗ではなく、かじっているのです。

その結果、摩擦にムラが生じたのです。
アイドラーなら、駆動力が大きいので押し切ってしまうのでしょうが、糸の場合、プーリーと糸の接触面積は極少。

摩擦力の増減で、糸のスリップを誘発していると考えました。

受けを45Cから砲金に変えたり、鋼球との接触部分を研磨したり・・・。

色々とやっても最初は良いのですが、長期に使うと・・・・・・。

                     続く

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