今日の仕事は、僕の作ったプリアンプのMCトランス交換。
このお客様に頼まれたのは去年の夏(汗)。
試聴用のトランスを持ち込み、気に入って貰えたのですが・・・・・。
その後が問題。僕の所にはストックは無し。トランスの代理店にすぐに発注。そのトランスが入荷したのが昨年の11月。
すぐに掛かりたかったのですが、何かと手一杯の状態が昨年中。
やっと、昨日から掛かっている有様です。
今までもMCトランスは内蔵していました。其れなりの物です。でも、この世界安心は禁物。いつ何時、僕がもっと良い物を見つけるか、馴染みのお客様は戦々恐々(笑)。
今迄付いていたトランスを外し、写真のトランスに交換。
で、単に交換では面白くない。今迄のトランスは二次側開放が使用条件でしたので使えなかった手が使えます。
今度のトランスは推奨二次負荷が数十kΩ。勿論この値はカートリッジによって変わってきます。
その辺を弄くれてお客様のチューニングの役に立たせたい。
丁度、このアンプはフォノ3系統。でもコレを使っている方は2系統有れば足りる。
余った1系統を負荷抵抗の端子にしました。
このRCAジャックに負荷抵抗を内蔵したRCAピンを差し替えて調整するのです。
(詳しくは http://hayashilab.syuriken.jp/aumct02.htm で。)
このピンがその調整用。
中に抵抗器が見えます。この値を変える事によって負荷抵抗値を変えるのです。
この方法でしたら、アンプを引っくり返さないでいくつにでも変更可能。
さてこのアンプの持ち主。どの抵抗値で満足できるかな・・。
最近チョクチョクアップしているアースラインの話し。
丁度今作っているMCトランスが片chだけ配線完了。この状態だと見易いかな?でのアップです。
チョットややこしいのが、入出力ともピン、レモ両方使える様に成っています。切り替えSW等は付けずに単に差し替えで使えるようにして有ります。
配線の色分けは
一次ホット 緑
一次コールド 白
二次ホット 黄
二次コールド 茶
アースライン 白
二次側には47kΩが負荷に入っていますが、此れは使うカートリッジ、接続されるプリの入力インピーダンスで変わります。
一次側のコールドはシャシアースをして有りますが、二次巻き線はシャシに対してフローティングです。
この配線はトランスによって変わることは有りません。
トランスにはホット、コールドの指示がして有ります。交流を扱うのですから間違っても平気な様な気がしますがNGです。f特を測ると一目瞭然。コイルには巻き始めと巻き終わりが有り、コイルの両端子が同じ条件ではない事が原因です。
正しい配線をしていないのが原因で、低い評価を受けているトランスを見ると忍びないですネ。
内緒の話。書きたくは無いのですが、このトランス、店の試聴用。僕の性格でその様な物はけっこう平気で手抜きをする。で、其のトランスを視聴用に貸し出し。でも其の音で納得してもらい新しく作って納品。勿論正規に納品する物は手抜きをしません。
すると、お客様の反応は『?』そうですよね、後からの方が音が良いのですから。
先日納めさせて頂いたお客様には『ピンキーさんって、不思議な人ですね。』って言われましたが、この逆は絶対に有っては成ら無いと考えています。で、其の為の手抜きです(言い訳見え見え)。
で、其の手抜きのトランスを先日収めた物と同じにする為に、作り直しているのです(汗)。正直、あんなに音が違うとは・・・・・・・・。
今回のMCトランスを受けるプリアンプはRCAピンが入力端子に成っています。ピンピンで接続すれば簡単ですが其れでは面白く有りません。
お客様はレモピンでやって見たいとの御要望。
折角作るのですから、レモが無駄に成ら無いケーブルを作りました。
レモ側がトランス。ピンがアンプ。で、問題はピンはアースとコールドが共通接続。レモはセパレートされています(この辺がレモの良好なSN比に貢献しています)。
コールドとアースは繋ぎたくない。かと言ってシールドをトランス側に落とすのはアースの基本に逆らっています。
で、写真の様なケーブルを作りました。
レモ側は標準接続。問題はピン側です。ホットをピンのセンターに(此れは普通)。コールドをピンの外周に。問題のシールドは何処にも接続しません。
ピンに近いところの外皮を若干剥き、其処にアース線を半田付け。熱収縮チューブで処理します。
横に出たアース線はプリアンプのアース端子へ接続。
プリ内のアースの引き回しが基本どおりでしたら、レモを使ったのと同じ事に成ります。