部品の配置が略確定。
これから細かい寸法図に掛かります。
とりあえず慣れていますので、細かな抵抗類は置いて有りませんが、アンプを作り始めて経験が少ない方は、細かなパーツも全て並べ、実態配線図に成るぐらいにキッチリと配置を決めてください。アンプ作りの大先輩でした伊藤喜多男氏は生前、『抵抗1本揃わないうちには配置図を書かない。』と言っていました。
手で持ったサイズとシャシに収まったサイズは、同じパーツとは思えない程シャシの中では大きく感じるものです。
近づけて良いパーツ、離さなければマズイパーツは判りますが、離さなければと言ってもシャシ内の話。無制限に離すのは不可能。
では、どこまで離せば良いのか?こればかりは経験しか有りません。初心者のうちは怖くて離して配置。でもこうするとデザイン的に間が抜けたものに成り易い。で、何台も組んでいるうちに、だんだん近づいて来て、まだ大丈夫。だんだん図々しくなってかなり近くに。
近づける限界を超えてハムの発生。この時に成って、初めて限界が判るのです。
アンプ作りの経験の浅い方ほど、この配置図の作成には十分な時間を掛けて下さい。この配置でアンプの性能の80%が決まります。これさえ巧く行けば、その後の手直しはいたって簡単です。
今回のアンプのトランス類は全てストリップ状態。ケースを特注で作ると下手すりゃトランスよりも高い物に成りかねません。
シャシ構造で、何とかクリアーしようと企んでいます。
トランスのシールはマスクして有りますが他意は有りません。別にスポンサーでもないメーカーの宣伝をするのが嫌いなだけです。
今回のアンプはどこのトランスを使ってもキッチリと動作します。この製作記をコピーして作りたいと思われるのでしたら、好みのパーツで作ってください。自分の為のアンプなのですから。
過去に丸っ切り初めての友人に組ませて成功したアンプです。もっとも自慢できるような回路では有りません。本当に基本的な回路です。でも出来上がったアンプの音を聞いて、その友人はアメリカ製の管球アンプを手放してしまいました。良いアンプが欲しいのでしたら余計な事はしない。これを30年以上続けてきた人間のアンプです。
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