今回採用したアウトプットトランス。
何しろ端子(巻き線が其の侭出ている)が沢山有り、メーカーの説明書がないと接続不能。
でも、トランスを意識させない音が(逆に言うとトランスの個性が見当たらない)気に入っての採用です。
このトランス、一般に使われているタップ式ではなく、二次巻き線が沢山有り、その組み合わせで二次インピーダンスを決めています。
この状態が8Ω負荷に適した接続。と言うかスピーカーが8Ωだった場合、一次インピーダンスが3.3kΩに成る接続です。
この接続は4Ω負荷で一次のインピーダンスが3.3kΩに成ります。
つまりこのトランス。スピーカーのインピーダンスによって、巻き線の組み合わせを変える方法ですから、色々なスピーカーの試聴には兎に角不便。
でも、一般の方なら繋ぐスピーカーは決まっていますから、不便は感じない筈。
オーディオショップでの試聴室では嫌われる方法ですね。
でも、ナゼこんな面倒な方法をこのメーカーは採用しているのでしょう?
此処からは想像。
二次コイルをタップ式にした場合、16Ωのスピーカーを繋ぐ場合は問題ないのですが、8Ωや4Ωのスピーカーを繋いだ場合を考えて下さい。
16Ω迄の間のコイルが余ってしまいます。
僕の今までの経験ではこの遊んでいるコイルが悪さをする。
他メーカーのアンプで、この遊んでいるコイルに適正な処理をすると、音質アップが著しいのを何度も経験しています(インピーダンスの高い所程効果が認められます)。
トランスを使う時、遊びの巻き線を作らない。
僕が気にしているトランスの使い方です。
このメーカー。全てのトランスがこの方法です。タップ式は一切採用していません。
また、社長の考えはキャラクターの無いトランス。入れた事の判らないトランスが理想。と言っているそうです。
僕の考え方と見事に一致。装置を意識させない装置。
美音を謳っているパーツが嫌いなピンキー君なのです。
何もするなよ。演奏家の姿を其の侭出してよ。我侭なのです。
この記事へのコメント
単純なシリーズ・タップ式の遊びコイルの悪影響を避けるため直並列結線法は効果がありますね。
しかしおっしゃるように負荷インピーダンスを変更するたびに結線を変更しなくてはならず、さらにNFB抵抗も変えなくてはならないためメーカー製品には使用が難しくLUXの複雑なシリーズ・タップ式結線に発展しましたね。
無職もワンメイクのトランスには直並列結線法が一番だと思います。
しかしおっしゃるように負荷インピーダンスを変更するたびに結線を変更しなくてはならず、さらにNFB抵抗も変えなくてはならないためメーカー製品には使用が難しくLUXの複雑なシリーズ・タップ式結線に発展しましたね。
無職もワンメイクのトランスには直並列結線法が一番だと思います。
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