完成の近付いたギヤボックス。
周りのケースの精度に、細心の注意を払うのは当然ですが・・・・。
写真のギヤ。主人公のギヤです。10:1に減速します。少しでもノイズを減らす為に研磨ギヤを使っています。
で、問題。左右のギヤ、違い判りますよね。
穴径が違うのですね。
なんだそれだけか。なんて思わないで下さい。
メーカーから購入したギヤには6mmの穴が開いています。それを8mmに広げるのです。
単に広げるだけでしたら、ボール盤でも出来ますが・・・・・。
ギヤに対するセンター、直角度を守らないといけないんですね。
旋盤で加工すれば簡単ですか?
旋盤って、そんなに当てに出来る精度じゃ無いんですね。
精度を出したければ、一度チャックに銜えた工作物は、外さないでの加工が基準です。
メーカーで削った歯車を、此処の旋盤でも同じ様に精度を出してチャックに銜える。
さあ、どうしましょう。
こんな方法、だれも教えてくれません。
実際に1号機のギヤボックス。此処の精度が出なかった為に、ピアノが聴けませんでした。
若干のワウ。他の楽器は誤魔化せてもピアノは誤魔化せない。
ギヤを何個も買って(高いんですよー)切削の方法を変えてみる。
旋盤を購入した当時でしたら、絶対に加工不可能でした。
色々と経験したからこそ、出来た加工と思っています。
今回も慎重に加工。巧く行きました。シャフトと穴のクリアランス。1/100以下です。
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