平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
アンプを作り出して40年以上。
流石に寄る年波には勝てず、修理のアンプが増えています。

通常の電気製品なら寿命ですで終わるのですが、僕の作ったアンプ(他社メーカーのKITは除く)の修理を断った事はゼロ。絶対に治します。

此れが出来るのも40年前と基本回路が変わっていないから出来る事。ジックリと考察された回路なら40年位で時代遅れに成りません。

まあ、30年近く使われたアンプの場合は、単に修理だけで済ますと、再修理の確率が多いのです。勿論修理箇所では無く他の原因で・・・・・。

その様な訳で、この先30年以上頑張って貰うにはオーバーホールが一番です。

殆どの小物パーツが交換に成りますので、其処での必需品。



アンプの自作をする方でしたら持っていると思います。
古い半田を吸い取る『半田吸い取り線』。

フラックスを染み込ませて有る銅の網線です。網の隙間部分に半田を染み込ませて半田を除去します。
此れの使用量が半端では無い。
パーツの多いプリアンプですと、1m以上使う事が極普通。僕の指先もアチチチチ。

実は半田の劣化と言うのは結構酷くて、昔マッキンの240をパーツ交換は一切しないで、半田を全て吸い取り、新しい半田を盛り直した事が有りました。
笑っちゃう位音質が向上したのです。

劣化した半田は鏝を当てても綺麗に溶けなくて、吸い取り線に染み込ませるのにも一苦労。
プリアンプのオーバーホールって、新しく1台作るよりも時間が掛かります。要はパーツを取り付けるよりも外す方が手数が掛かるのですね。

その様な訳で、他社製のアンプのオーバーホールは一切受け付けておりません。正しく時間工賃を計算しますと、新しいアンプが買える金額に成りますので・・。


昔、中古アンプの業者に聞いた話です。
ウエスタンのアンプの半田は良質なので、作動不能のアンプから半田だけを溶かし出す。
その半田で修理を行います。

ハイ、新興宗教です。

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オーバーホール中のプリアンプ。イヤ自分でもびっくり。
電卓を叩いて導き出した電圧調整の抵抗値。
勿論計算値通りの値の抵抗器は有りません。
で、近似値の抵抗器を使うのですが、大きい方へ振るか、小さい方へ振るか?
この辺は経験上の賭けです(笑)。

散々やって来た調整ですので、この場合はこうだよね・・・・。
真空管のエージングも終わり、整流管を挿し込みます(此れで本来の動作が出来る)。
素早く8本の真空管に流れる電流を測定。見事にピッタシカンカン。

後は信号を入れてオシロで見る。問題なし。

本題に入ります。
双三極管。1本のガラスの中に2本の三極管が入っている。
基本的に性能を上げる目的とは程遠い。要はスペースの有効利用とコストダウン。
ピンキー君はコストには丸っ切り興味が湧きません。
コスパを気にするなら普通のメーカー製。そのメーカー製では納得できない人への僕の製品。
と考えています。
つまり双三極管は性能アップの手段とは程遠い物なのです。

中身を見ましょう。二つの三極管はガラスの中で一緒。ガラス内部は真空状態。
と言う事は其々の三極管同士の電子の流れは自由なんですね。
ここが大問題。
其々が電子を流し合っても問題の起きない使い方は、其々の電極を同じ者どうしを繋いで1本の三極管として使う。此れしか無いのです(双三極管を作った技術者は・・・)。

僕の持っている測定器では数値上の差は認められませんが、明らかに試聴での差は大きいのです。
僕は理論の裏付けのない聴感上は信用しません。今回は数値には出ませんが双三極管の問題点を理詰め(仮説)で話していますし、過去の経験からも間違っていないと・・・。
測定で判っているのは左右に分けて使うとチャンネルセパレーションが悪くなる。と言う事は其々の三極管同士で電子の流れが有ると思っています。
真空管の内供構造を散々見ましたし。

これを言っちゃうと市販の真空管アンプは全て・・・。
前にも書いたかなー。マッキンの275。
初段管は双三極管を左右に分けて使っています。
問題は二段目への配線。片chは初段管の隣。もう片chは離れている。隣へはノイズの心配が無いので単なる単線。離れているchへはシールド線。シールド線は高域を劣化させます。
対策に隣への短い配線には数ピコのコンデンサーが入っていました。
苦労していると言うかアホと言うか・・・・・・(真空管配置の考察が甘い)。

マランツ7にも言いたい事がいっぱいで(笑)。

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世の中にはECC〇〇と言う真空管が数種類有ります。
僕の知る限りでは双三極管と言って、1本のガラスの中に2個の三極管が封入されています。

要はスペースの利用がし易い。あるメーカーでは片側を左ch。もう片側を右chに使って左右chが略対象の部品配置をしています。

基本的にこの使い方は論外。チャンネルセパレーションが稼げません(実測してます)。
そうすると片側を初段、もう片方を2段目と言う使い方も有るのです。

で、僕の場合。
其々の電極をパラ接続しまして1本の三極管として使います。
まあ、贅沢な使い方では有るのですが・・・・。

過去に何度もテストをして、どうやってもパラ接続の方が音質的に優れるのです。
落ち着いた実態感の有る音と言いますか・・・・。
其れと比べると、単独使いの音は足が地についていません。

メーカーはコストとの勝負ですから、この様なバカな事はしません。
コストを気にしないピンキー君くらいです。

真空管が倍の本数必要に成るだけでなく、流れる電流も倍に成りますから、シッカリとした電源が必要です。

でも試す価値はおおいに有ります。

ちなみに4年前に発表したプリメイン記念モデル。勿論これもパラレル仕様です。

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全ての配線とCRの取り付けが終わりました。
で、即電源ONとは行きません。

使用する真空管。




今時新品を持ってます(笑)。
問題なのは購入時期。30年位経っていると思います(東西ドイツが合併した時期)。
要は、当時の価格は凄く安かった。価格から言って東側で作っているな。
東西合併に成ると、生産を止めちゃうよね。と言う僕の考えは大当たり。

輸入元の在庫数百本をまとめて購入(代金は銀行で借りました、汗)。

その時の球がまだ残っていたのです。
この様な球は直ぐに動作をさせてはいけません。陰極(カソード)の活性化が必要です。
B電圧は掛けないで、ヒーター電圧も低めで数時間エージング。徐々に正規のヒーター電圧にしてまたもや10時間程度の通電。

此れからB電流を流します。今回のアンプ、真空管の動作点が初期型の物。最新型と同じ動作点にしますので電圧調整がシビアです。

取り敢えずアンプに真空管を挿しますか・・。

僕のプリアンプ、イコライザー段に一般的なECC83(12AX7)を使っていません。40年位前に82を3段、83を2段のイコライザーを散々作り比べました。83の方が良かった事が一度も無かったのですね。

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なかなか進まないプリアンプのオーバーホール。
コンデンサーのサイズの問題や電流値の調整用の抵抗値。
ストックパーツでは間に合わない場合が多いのです。

その度に付き合っている商社へ発注。在庫が有れば良いのですが無い場合も・・・・。
粗悪なパーツは使いたくないのでひたすら待ちます(今回は全て在庫が有ったので、ホッ)。
で問題が在庫の場所、世界規模の商社なので日本に無い(大汗)。でも航空便で手配をするみたいで1週間程度で入手できます。

アンプ本体は出来上がり、別電源部に掛かります(と言ってもパーツを待つだけの状態にはして置いた)。


本来はブロックケミコンを2本取りつけているのですが、全ての配線を取り外して使いません。
その為にチューブラコンが6個。

話は飛びます。若い頃にコンデンサーを作っている工場へ見学に行きました。
コンデンサーの構造は知っていましたので、へー、こうやって巻くんだ。

出来立てのコンデンサーは全て円筒形。で、取り付けの邪魔に成るので平らに潰したり、ブロックケミコンの場合は半月状や扇状に潰します。
ここで考えて見て下さい。キッチリと隙間なく巻いたら潰せません。円筒形から潰すには若干ゆるく巻くのです。このゆるくと言うのが拙いんですね。
以前にも書きましたが、コンデンサーに信号を入れ、オシロで波形を見ます。
コンデンサーを指で弾くと波形が乱れるのです。
ゆるく巻いたら・・・・・・・。
この辺は技術者の方が内緒で教えてくれました(笑)。

現に僕のアンプ。20年位前まではブロックケミコンを多用していましたが、この辺を考えて全てチューブラコンに設計を変更。
使うコンデンサーメーカーは同じなのに音質の向上は著しかったのです。
まあ、その様な訳でして、現在作っているアンプはブロックケミコンを一切使用していません。

使わないブロックケミコンを外しますと、大きな穴が開いてしまうのでブロックケミコンは其の侭付いています。

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4年前の3月に植えた花桃の木。
兎に角育ちました。植えた時の樹高は40~50cm。

今では3m越えは確実。上部を通っている電線に接触一歩前。
大きく成った事に加え、落葉が凄い。秋だけでなく葉が茂っている期間は年中・・・。
その下のバラが被害に遭っています。

散々検討した結果・・・・・。


切っちゃいました。裏側のバラも日光不足に成っていましたし。
この年齢で、今日の仕事はきつかった。何度も小休止、水分補給。

朝8時前から掛かり、13:30終了。最終的には引っこ抜くのですが、それはボチボチと・・・・。
切り落とした枝葉。


コイツの処分も頭が痛い。



切る前の桃ノ木。


写真は4月頃で、現在は頭上の電電に触れていました。

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今日郵便受けに投函されていた書類。
中身は、『あなた様の家の西隣の土地が売りに出されました。もし興味が有るのでしたらご連絡を下さい。』
投函主はJAの不動産部。

インチキ不動産では無さそうです。この土地の持ち主が高齢で管理し切れていないと言うのは感じていました。
嫁いだ娘さんが最近は手入れをしていたのです。
嫁いでいますので、日々の管理は無理。その様な訳で手放す事にしたのかと・・・。

56,26坪の土地がなんと販売希望価格¥750,000。
諸経費を入れても¥1,000,000以内に収まります。

僕の家も建築面積(1階部分の床面積)100平米で¥3,000,000で買いました(勿論土地付き)。
僕の様な仕事をしていたら高額な家は買えません。

其れなりに頑張っていた僕への神様からのご褒美かなと・・。

この情報で、一瞬買おうかなとも思ったのですが、使い道はバラを植えるんだよねー・・・・。
と言う事で僕は手を上げません。
もしも興味のある方はコメント欄へご記入ください。


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ここの所、天気が悪くプレハブへ行けない(機械加工が出来ない)。
そんな訳でプリアンプのオーバーホールに掛かっています。
30年近く前に作った物ですので、必要な時期です。



基本的に抵抗器とコンデンサーは全交換。
勿論イコライザー素子も全交換です。
で、当時はそうか・・・・・・・。
イコライザー素子の定数が今と違っています。
ウーン、取り外す前に写真を撮れば良かった(涙)。

新しいイコライザー素子。



左側がロールオフ。右側がターンオーバー。

回路はこちら。


昨日書きましたが、真似をしても無駄です。イコライザー素子に信号を送る前段の出力インピーダンスが僕と同じでなければ、正しいカーブは出ません。

実測値。


最終測定値です。此処に至るまで10ページ以上の測定結果が有りました。
定数を微調整しながらの測定だったのです。

でも僕の場合は未だ楽。ロールオフとターンオーバーが直接つながっていません。
其々の間に1段の増幅回路が入っているのです。
その為に、それぞれを単独で調整が出来ます。

まあ、苦労して今の定数に出来たと言う訳です。

ターンオーバーに使っている1,35kΩ。こんな抵抗値は市販されていませんので2,7kΩを2個パラって作ります。この値が重要だったのです。

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