他社製品の悪戯を頼まれました。若干のハムを引くそうです。品物はチャンネルデヴァイダー。
元々引いていたらしいのですが、今迄使っていたパワーアンプのゲインがかなり小さかったので目立たずに済んでいました。今回パワーを入れ替え、標準的なゲインのアンプに成った為、チャンデバのノイズが目立って来た様です。
兎に角データーを取らない事には始まりません。
5chの出力が左右ですから10chの出力が有ります。単にオシロに繋いでしまうと、受け側のインピーダンスが高過ぎ、実際の使用条件とは違ってしまいます。
一般のアンプの受けは100kΩ。
100KΩのダミー抵抗を10個作らなければ成りません。
大き目のピンジャックの中に100KΩの抵抗を入れる事にしました。
完成したダミーロードです。ピンジャックが大きく金属でシールドされていますので、とても使いやすいです。
今朝一番でお客様の所へ。アンプのブレーカーが落ちてしまうと言う。チョット遠距離なので、持ち帰らず其処での修理をする事に。
ヒューズが飛んだりブレーカーが落ちると言う故障は原因が単純な場合が多い。
で、早速SWON。ヘッ。落ちない。いたって正常。何度かSWを入れたり切ったりしても異常無し。困った。故障と言うのは症状が出ない事には原因も掴めない。小一時間電源を入れっぱなしでも異常無し。こんな時は店に持ち帰っても症状が出ない場合が多い。もう少し様子を見て下さい。と立ち上がろうとしたらパチン。ヘッ、切れた。電源Swを切り、ブレーカーを入れ直し、SWON。また正常。完全にからかわれている。一度でも切れるのを見た以上、帰る訳には行かない。こりゃ長期戦かな・・?
とりあえず電源周りのパーツは一通り持って来ている。見込み修理しかないか。怪しい部品を交換。小一時間通電。またパチッ。クソ違ったか。で、三度目に交換したのが写真のブリッジシリコン。ヒーターの整流用です。このパーツ、今迄散々使って来て、不良率ゼロ。つまり交換した事が無い。でも、そんな先入観は修理には御法度。
交換後、一時間以上経っても今度は切れない。自信は無いが治った模様。その後暫く様子見。切れない。此れだったかな?
もう伺ってから数時間経っている。大丈夫だとは思いますがこの侭様子を見て下さい。と一旦帰宅。片道1時間半は掛かるところなので、帰宅後直ぐに電話。あれから電源を入れっぱなしでも切れないと言う。ホッ。このシリコン百叩きの刑に処します。
僕の作っているアンプの電源ケーブルはスタッカード接続です。スタッカードとは4芯の線材を使い、斜め向かい同士の線を繋ぎペアとして使います。
こうする事によるメリットは直流抵抗が1/2。最も2芯と比べて同じ太さを4芯にしなければ意味が無いですが。
もうひとつのメリット(これが狙い)。線の向かい合っている面積が増えるので線間容量が増え、コンデンサーを形成。結果、簡易ノイズフィルターとして働く事です。(注1)
実際に使ってみますと、単に線を太くしただけでは有り得ない音質の改善が認められます。
問題はコネクター。4芯の太目の配線を巧く接続出来る物は中々有りません。
やっと見つけたメタルコンセント。若干配線の外皮を抑える部分が狭くて入りません。じゃー・・、と言う事でメタコンの押さえの部分をエンドミルで広げて使います。ほんの小さな事ですが、見た目を綺麗にするには中々気を使います。
注1)線間容量を持つと言う事は、簡易ハイカットフィルターになってしまいますので、音声回路への使用はお勧めしません。
最近まで、愛用していましたフューズ。リトルフューズのスローブロータイプです。何故此れを選んだかと言うと音が良い。ただ此れだけ。値段は高いし、信頼度は低いし(長年使って判ってきました、汗)中が見えないので切れているのも判らない。でも、普通のガラス管フューズに替えると、音が痩せてしまいます。困った物です。信頼度が低いといっても切れない訳ではないのですが、寿命が有ります。ある時間使うと、アンプはなんでもないのに突然プツン。音が出なくなったと言われて、お客様の所を訪問。フューズの交換だけでお終い。こんな修理では代金も貰えませんし(笑)。フューズが切れる場合は普通は機器の異常。変に交換をお客様にやってもらうと症状の悪化を招く事も有るので任せにくいのです。
でも、最近、電源回路からケミコンを消し去りフィルムコンを採用してからは、フューズでの音の違いが表面化しなくなりました。ACの影響を受け難くなってきたのでしょうね。で、この際とフューズを止め、ブレーカーの使用に踏み切りました。いくら音が良くても保護回路(フューズ)の無いアンプは売れません。このブレーカー。実験的にブレーカーパスとブレーカーを通した時の聞き比べをしましたが、音の違いが出ません。音が良くなるなんてパーツは信用しませんが、入った事の判らないパーツは大好きです。
昨日の続きです。
何を弄ったかはこの写真。以前の状態はライン入力にはスイッチクラフト社のピン端子を使っていました。接触も良く、トラブッタ事は一度も有りません。じゃあ、何故替えたのか?
答えはアースがシャシに其の侭落ちてしまうからです。上記の端子は廻りに絶縁がされていません。結果ベタアース。とりあえず問題は起きません。でも信号ラインのコールド側がシャシの中を迷走。あまり気分の良い方法では有りません。これを採用したのは、僕の店の開店当時(あの頃はアースの基本が判っていなかった、汗)有名な高級アンプを作っているラボラトリーがこのピンを採用。僕も其処から取り寄せて使用。其の侭の流れでつい数年前まで来てしまいました。部品の変更と言うのは、以前に作ったアンプのアフターを考えますと中々出来ないものなのです。
で、今回上記のピンと同じ穴サイズで絶縁されているピン端子を見つけました。此れなら以前のアンプのアフターもOK。
で、今回の頼まれても居ない改造へと走ってしまった訳です。勿論この端子の信頼性は1年以上店頭で使用して確認済み。新発売のパーツを、直ぐにお客様のアンプに使ってしまうほど、僕は自信家では有りません。
カートリッジの負荷抵抗値は大事です。
なんて、HPにアップしていて・・・・・・・・。
現在愛用中のメデューサ君。スタートは15Ω受け。
その後100Ω受け。
この中間が欲しいなと思っても手持ちがない。100Ωをパラッたって出来るのにメンドイ。
今回入った、ヘッドアンプの改造。入力インピーダンスを切り替え式にして欲しい。
ヤッパリ仕事となると手抜きは出来ない。
で、何種類かの抵抗を取り寄せ。其の中に47Ωも。
たった今、交換完了。
早くやれば良かった(汗)。
なんて、HPにアップしていて・・・・・・・・。
現在愛用中のメデューサ君。スタートは15Ω受け。
その後100Ω受け。
この中間が欲しいなと思っても手持ちがない。100Ωをパラッたって出来るのにメンドイ。
今回入った、ヘッドアンプの改造。入力インピーダンスを切り替え式にして欲しい。
ヤッパリ仕事となると手抜きは出来ない。
で、何種類かの抵抗を取り寄せ。其の中に47Ωも。
たった今、交換完了。
早くやれば良かった(汗)。
先日預かりました、ヘッドアンプの改造が終わりました。改造と言っても入力インピーダンスの切り替えが出来る様にとの事ですので、大袈裟な改造では有りません。
ロータリーSWで5種類の抵抗値を選べるようにしました。足りない抵抗を取り寄せましたので時間が掛かりました。
2回路のSWでいけるのですが、抵抗器の取り付けがぶらぶらに成ってしまいます。単にラグ板代わりに4回路を使いました。
最近、ロータリーSWの種類が少なくなり、更にショーティングタイプがメーカーで常時在庫が無くなって来ました。
確かに、新しい電子機器では使う頻度が少なく成っているのでしょうが、作り続けて欲しい物です。
もう何年前に作ったのだろう。フライス盤を導入する以前ですから10数年は経っています。
別に、故障で戻って来た訳では有りません。僕のHPで入力インピーダンスの重要性をアップしたら、ヤハリやりたくなってしまった様です。
このヘッドアンプには入力3系統の切り替えSWが付いていましたが、現在は其れを飛ばして1系統の入力しか有りません。余ったSWを使えるかとも思ったのですが、抵抗の配置が難しい。
抵抗を取り付ける為に、SWを交換。
すると、ナント言うか切り替え接点数も増えた。ホンジャ切り替え抵抗値も5種類選べる。オーナーからは4種類と言われているのだが、別に多い分には構わないだろうと、勝手に5種類をつけてしまう予定(笑)。
この切り替え抵抗。SWだけにつけると、万が一の時に真空管のグリットが浮いてしまう。其の防止にSwとは関係なく、グリットに直接1個付けておいて、SWに付ける抵抗との合成抵抗値で合わせるのが正解。
この様に、古いアンプも色々弄れてしまうので、新しいアンプが売れないのが今の所の悩みです(笑)。