平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
旧型のモーターを新型と同じ小型へ変更。更にモーターをフローティング。
その他諸々を新型と同じグレードに。

そんな改造を3台受けました。フリクションの少ないオイルシールが2台分しか有りませんでしたのでとりあえず2台(3台いっぺんに始めると僕の頭はぐしゃぐしゃに成ると思う)。

10日間+の日数でヤット完成。兎に角掛かりっ切りだったのです。
くそ暑い中、プレハブの中での旋盤とフライス仕事。
汗が目に入って来てイタイ。

でも、そんな苦労もこの姿を見ると吹っ飛びます。



2台同時に試運転開始。
今回の変更箇所の量は半端ではなく、自分でも判らなくなる位。
ギヤボックスの水平シャフトを短くしました。
同じ径なら短い程精度と強度が上がります。

片方は若干の磨耗が見られたので新しく作り直し。
アクリル板もアルミ板で抑えましたからオイル漏れの恐れも無くなりました。

此の侭48時間連続運転。その後1回のオイル交換(内部掃除が目的)。数時間運転後にオイルを抜いて発送です。



此処数年間値上げをしていなかったギヤボックスの原価計算をして見たら・・・・(大汗)。
部品数が増えているのに値段が据え置き。

申し訳有りませんが8月1日より¥30000値上げさせて頂きます。
今月中の受注分は現在の価格(¥350000)でやらせて頂きます。
受注を頂きましても納品は9月以降に成ります。
尚、ターンテーブルが大型でプーリー直径が80mmを超える場合は別途見積もりをいたします。

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遠くへの配送で体は疲れているんだけど休めない・・。
中断していたパワーアンプの修理(これもバージョンアップ)を終え、直ぐに掛かったのがギヤボックスのバージョンアップ。要は『かなり前に作ったギヤボックスを最新と同じにしよう大作戦。』



もう殆どバラバラ。
此の後ギヤボックス本体も取り外して上下に分解。

軸受けを最新の物に交換。オイルシールもフリクションの少ない物に交換。
勿論モーターも交換しますしフローティングも(オット、一般のフローティングとは違いがっしりと止まっています。モーターと支持ベースの間に固い樹脂を挟んで金属同士が触れない様にしています)。
今回の成功はこの樹脂が全て。一般の用途としてはエンプラ(エンジニアリングプラスチック)ですので歯車に使ったりしているんですね。
で、ひょんな実験でこの樹脂が振動の遮断特性に優れている(僕の使い方に合った)、と言うのに気付いて・・・・。

ガシッと止まっているのに静かに成るんです。

オイル漏れ対策でアクリルの上にアルミ板を取り付けます(勿論窓付き、笑)。

この改造に3台持ち込まれているので・・・・(当分休めない)。




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昨日はギヤボックスの納品です。
例の60Hz仕様。

しかも今回は僕の作ったターンテーブルを廻すのではなく、全く未知のターンテーブル。
僕が知っているのは外径が400mmと言うだけ。

かなりの重量級らしい。

基本的に僕の作ったターンテーブルだけでのテストで現在の形に成ったギヤドライブシステム。
他のターンテーブルにはどの様な反応を示すのか・・?

初めて作った60Hz仕様で未知のターンテーブルを廻す。
かなり興味の有る事です。

初めてのお客様と言う事も有って、僕が納品セッティングをする事にしました。
僕が持って行くという事で結構驚かれたみたい。

でもね、買って貰っただけで其処でどの様な結果が出たかを知らなくちゃノウハウはたまらない。
自分の所だけでは狭い範囲のノウハウしか手に出来ないんです。

片道350km。まあ大阪よりは近いし(笑、大阪日帰りも平気でしますから)。

伺って初めて見るターンテーブル。
厚みは100mm以上。直径400mm。裏側は一切抜いていない無垢の状態。
此れをエアーフロートで支えている。

今迄はサーボモーターでの糸ドライブ。
現在の状態でとりあえず聞かせて貰う。
数枚のレコードを聴き、モーターを交換。

音が出た瞬間勝負あり。

音の実在感が丸ッ切り違う。

お客様も、こんなに変わるとは・・・・・・・。

なるほどね、重量級ターンテーブルにも僕の作ったギヤボックスは対応します。
またノウハウが増えたと言うか自信が増したと言うか・・・。


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先日アップしました試作機と本番モデルの音の違い。
ギヤボックス本体とは思えない。あいつかなー・・・・。

で・・・。



もう判りましたよね。電源ケーブル。
左は普通の平行ビニール線。右は4芯をスタッカード接続。
アンプでは標準仕様です。ギヤボックスには此処迄は・・・・。

で、つい悪戯でやっちゃったんですね、本番モデルに。

やたらに調子が良い。まさかと思いながら試作機にも実行。

ハハ、手抜きはダメですね。試作機からも本番モデルと同じグレードの音が。

でもね嬉しいですよね。こんな僅かの違いにも敏感に反応する我装置。
音の良い装置は要りません。細かな事に反応する装置が欲しいのです。
細かな事に反応すると言う事は演奏の差にも敏感に反応すると思っていますから。

良い音のするスピーカーです。アンプを選びません。
なんてスピーカーは絶対に要りません。
要はアンプの違いを鳴き分けられない鈍感なスピーカーなんですよ。
そんなスピーカーに、演奏の違いを鳴き分けられる筈が無い

最近、音のグレードを決めるのはスピーカーではなくアンプじゃないかって思っていますので。





つまり、質の悪いアンプでも良い音が出たら其のスピーカーはNGです。アンプがダメと反応しないスピーカーは結局其の程度。
僕がコアキシャルを信用しているのは其の点です。
JBLやタンノイだったら誤魔化せるのに誤魔化せないコアキシャル。
イヤなやつなんですよ。

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本番モデルが出来上がった新型ギヤボックス。
試作モデルよりも音質的に良いんですが・・・・・?

試作モデルで出た問題点。本当に微妙な所で音質が変わるとは思えないんですね。
要はメンテのし易さでの問題点だけ。音が変わったのは・・・・・・。

で、ピコン。
実は今回の本番モデル。ある悪戯をしたんですね。アンプでは御馴染の手法なんですがギヤボックスでは効果が出ないだろう。って考えて実施していませんでした。

これをやっても拙い事は何も無いんです。作るのがメンドイだけ。

かなり今回のお客様には待たせてしまいましたし、何時もの悪戯心が・・・・・・・。

ついやっちゃえ。

こいつの所為だとすると納得出来る。でもまさかギヤボックスにも効いたのかい?

そんな訳で近々試作機にも実験して見ます。
乞うご期待。



何をやったのか判ったら凄い。
勿論今迄に出荷した全てのギヤボックスに応用できます。

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新型ギヤボックスの本番モデル。48時間連続運転の試験中です(まあ昨日の試聴でバッチリなのは判っているんですけどね)。

組み立てたのは一昨日、液体パッキンの硬化に24時間待ち、昨日オイルを注入。テストを開始した訳です。

で、パッキン硬化待ちから始めた仕事。



本日完成。2スピードのプーリーです。
今回のお客様、ターンテーブルが40cmと大きいのでプーリーも大径。
直径100mmを超えています。

中心に見えるのがワンウェイクラッチ。糸とプーリーの保護の観点からなくす訳には行きません。
勿論此れによる音質劣化はゼロ(何度も確認しました)。
圧入するのですが、それに合わせるプーリーの穴径の誤差範囲は1/100mm以下(ワンウェイクラッチの外径、規格の16mmに対して5/1000mm大きい)。

昔の僕だったら苦労したと思うのですが、今はそんなに苦労をしなくて合わせられます。
昔と違った事はしていないんですけどね。何事も経験。

この調子ですと明後日辺りに納品出来そうです。

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チョイプライベートでとんでもなく忙しくなって更新が途絶えました。
そんな中でも仕事を頑張ります。

で、ヤット出来上がった60Hz仕様のギヤボックス。



初めて60Hz仕様を作りました。
僕の使っているモーター。60Hzでは出力が減るのです。
散々考えた挙句モーターを一回り大きな物にしよう。

そう成るとモーターの支持部は完全再設計です。
フローティングの樹脂カラーの寸法も変わりました。

それがつい先ほど動き出したのです。
勿論此処で試運転ですので50Hz仕様(笑)。

と言ってもモーターの進相コンデンサーの容量が違うだけなのです。
納品時にはコンデンサーだけの交換でOK。

つまりコンデンサーだけ換えれば50Hz地区での試運転はOKなのです。
一番の心配はモーターの振動音がスピーカーから聞こえないか?

出力の大きな50Hz地区で問題が無ければ60Hzではもっと静かに成るので・・(笑)。

いつも聞いているレコードに針をおろす。無音溝を真剣に聴く。
大丈夫。

でね・・・・・・・。
今迄僕が使っていたのは試作機。正直色々と小さな問題点が有ったんですね。
今回のギヤボックス、其の問題点を全てクリアーした物。
つまりですね、僕の使っている物よりも音が良い・・・・・。

ウーン、出したくない・・・・・・。


あ、モーターのシャフトも長いので、其れに合わせてギヤボックス側のシャフトは短くなりました。モーターの交換だけでどれだけの変更が有ったのかなー・・。

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数週間の運転で良い結果が出ました新型のギヤボックス。

試聴用のプレーヤー作成を一時中断(パーツのアルマイト加工時間)して本番のギヤボックス製造に掛かりました(もう1週間経つのですけれどね)。

2個の試作機のお陰で手直し箇所が数箇所(本当に小さな部分なんですけど、試作機を僕は問題なく使っています)。

その中の一つ。



一体製作の本体。兎に角時間が掛かります。で、本番での変更箇所。



矢印部分の切削痕。直径10mmのエンドミルを使い、半円深さ1mmの穴を掘りました。
目的はメンテナンスのし易さ。
此処の面にはアクリル板が液体ガスケットで張り付けられます。
メンテの時にアクリル板を剥がすのですがこれが結構大変。

その様な訳でこの半円の穴。此処へマイナスドライバーを差し込んでこじれば簡単に外せます。
今まで此れをしなかったのは、この方法ですとアクリル板へ傷を付けてしまうんですね。
チョイかっこ悪い。

旧型も最終タイプはアクリル板の表にアルミの押さえ板を取り付けました。
此の所為でアクリルの傷が見えません。

其処の部分は新型も一緒。傷が見えないんだから・・・。
と言う訳での変更箇所です。



旧型をお持ちの方で、アクリルを外す必要の有るメンテナンスをする時には、この加工を無償で行います。
無償の理由ですか?
ユーザーには何のメリットも無くメンテをする僕が楽をする為ですので・・・・(笑)。

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