写真の真空管。僕のプリのフォノイコラーザー初段管。
この状態で日常働いている。
で、エッ。と思った貴方はレベルが高い。
フーンで済ませた方、もうチョイ勉強を。
僕の見て来た範囲での真空管アンプ。フォノ初段管でシールドケースを被っていないのは、見た事が無い。
酷いアンプになると、パワーアンプの初段管にまで被せている。
要は、被せないと外部からの磁気誘導を受け、ハムを引いてしまう。その対策だけど?
このシールドケースが、音に悪い影響を与えている事に、気付いている人が殆ど居ないのは不思議?
磁気歪の少ない磁性体で作ってくれるのならまだしも、安物の鉄板ばかり。酷いのになると、ケース内上部に真空管を抑えるスプリング。
通信機器等に使うのなら文句は言いません。
どんな使用条件下でも働かなくてはいけない、プロ機でも言いません。音よりも信頼度が重要なのですから。
でも、使用環境の判っている、家庭用の音響機器には許せない。
電子の流れに無頓着な証拠。中学校の物理の実験で判っている筈なのに。
ご存知の様に、真空管の内部は電子の流れ。
電子の流れに磁気を与えると、流れが変わるのを中学校で習った筈。
其れを利用しているのが、世の中から消える寸前の『ブラウン管。』
後部の電子銃から発射された電子流を、その前に巻いて有るコイルの磁気で、電子の流れる方向をコントロールし、画面の狙った位置に電子を当てている。
そう、真空管の周りに、質の悪い磁性体を置くと、電子の流れに影響し、磁性体の磁気歪を電子流に与えてしまう。
僕のアンプは、20数年前からノンシールドで使えたけど、ユーザーがどの様な使い方をするか判らない。
で、用心の為、シールドケースを付けて納品。
その後、シールドケースを外しても大丈夫な事を確認。
その時のお客様の反応。
『付けない方が断然音は良いのに、何で付けて来るの?』
そんな経験を沢山して、最初から付けるのをストップ。
鉄の磁気歪の影響はカートリッジにも。
MCカートリッジのシェルへの取り付けビス。
EMTも鉄ビスですね。非磁性体のビスに替えて聴いて見たら、すぐに判る筈。EMT程持ち上げられているメーカーでもこんなもの。
アンプシャシに鉄を使ったら、駄目な事は此れで判ったと思いますが、もう一点。共振音が汚い。真空管を叩けばその音がスピーカから出てきます。
鉄の汚い共振音が乗って来てしまうんですね。
オイロダインの鉄枠も酷い物でした。
じゃ、真鍮は?
答えは出ていますけど、次の機会に。
追記です。
一般の市販アンプのシールドケースは外せない場合が多いです。
外しますと、ハム音に悩まされる筈です。
僕のアンプが平気なのは、真空管の動作点が違う為です。
ノンNF、ノンシールドで平気なアンプ。
この辺が僕のアンプの秘密です(笑)。
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