2年ほど前に作ったアンプが戻って来ました。其れも2台も・・・・・。
(またもやリコールかな?)
イエイエ。アンプでのリコール騒ぎは開店28年を超えて1台も有りません。
と言うか、ギヤボックスが初めてのリコール製品。
今回は改造で戻って来たのです。
僕の作るパワーアンプ。入力にVRをつけていません。
一般の使用では不必要。僅かでも音質劣化の可能性は排除したい。
でも、そうも言ってはいられなく成りました。
先日作ったチャンデバには各chのレベルコントロールがついていません。
そう、このアンプのオーナー。例のチャンデバ1号機を持って行ってしまった本人です(笑)。
レベルコントロールは必要。で、何処に入れるのが一番音質上問題が無いか・・・?
信号レベルとインピーダンスの兼ね合いから、パワーアンプ入力が一番悪さをしない。
と言う事で、入力VRを取り付ける改造です。
このアンプは1台で片chのミッドハイとツィーターを受け持っています。
と言う事は、其々別々の音量で働きますので、其々に単独のVRをつけます。
VRをつけて配線も完了。
で・・・・・・・・?
なんで片chは二連VRなの?
ハイ手持ちが無くて・・・・・・(大汗)。
なんて作業をしたらアマチュアレベル。
エーーーーーーー実は・・・・・。
最近の僕のパワーアンプ。2chアンプを逆相動作をさせてパラうのが得意。
例のチャンデバもその回路。
此れの音質上の利点は、やって見た人でないと判りません。
従来のアンプの常識を超えています(この方式、思いついて直ぐに1台製作。自分で背中が寒く成りました。コスト・・・・)。
で、この方。将来はアンプを増やし、全chこの方式に。
つまりこのアンプ、最後はモノラルアンプにする予定なのです。
そう成ると、単独VRでは拙い。
かと言って、VRをその度に交換も大変。
と言う事で、最初から片chだけ2連VRをつけたのです。
こうしておけば、将来モノに(結構近々だったりして、汗)した時に配線のし直しだけでOK。
でもこの方式。逆相パラドライブ。マルチchアンプの方は何台もアンプが必要・・・・・・・。
人の事は言っていられないピンキー君です(将来5ウェイ)。
オイロダインが1年数ヶ月ぶりに鳴り出し、其れ成りに楽しんでいました。
で、オイロダインが鳴らない間も、僕のノウハウはシッカリ貯まっている。
その中でオイロダインを鳴らすのに役立つノウハウは・・・・?
ピッコーーン。ドライブアンプに入力トランスを装備。
コレはいけそう。
色の派手なアンプです。
真空管が3本立っているだけですから、何のアンプか(アンプにも見えない、汗)判らないでしょうね。
以前から此処へ来られている方ならご存知と思いまがドライブアンプ。
一般には聞き馴染みの無いアンプです。
要は、パワーアンプの入力段とドライブ段を独立させた物。
何でこんな物が必要に成ったかは、HPを見て下さい。
つい最近までの僕の作るアンプ。出力や段間にはトランスを使っていましたが、特殊なインピーダンスで無い限り、入力にはトランスを使っていませんでした。
昨年から始めた、ステレオアンプの左右逆相動作。
コレをするには、入力トランスの良質な物が必要に成ったのです。
最近、僕の信頼しているトランスメーカーには入力トランスが沢山。
どれを使うか悩むほど。
トランスの選び方は意外と簡単。そこで扱う最大レベル信号。其れに対してチョットの余裕の有る物。
大は小を兼ねません。大型コアを使うと『大男、総身に知恵がまわりかね。』と言う音に成ります。
大型コアを売り文句にしているトランス屋さんや、アンプ屋さん多々。
セールストークに引っかからないようにしましょう(笑)。
で、見つけたトランス。とても小さい。結果とんでもない周波数特性。
トランスの音色を確認する為に、まず同相で接続。
・・・・・?
只の電線をトランスに変更したのだから、情報量が減るのは当然。
ところが・・・。
仮説は色々と立てられるのだけれど、測定のし様が無い。と言うか測定したら悪く成っているだけの筈。
コレだからオーディオは面白い。
リチャードアレンを鳴らしていた時のパワーアンプ。
極普通のパワーアンプだったので、ドライブアンプは長期休息。
パワーアンプ入力に入れて良かったのだから、ドライブアンプ入力に入れても良い筈。
早速トランスの手配をしました。
暫くぶりのアンプ内部。まだトランスの付いていない状態です。
コレが取り付ける入力トランス。パーマロイでシッカリとシールドされています。
でも、小さいでしょう。コレでもアンプの入力信号レベルに対して10倍の余裕を持っています。
取り付けの済んだトランス。コレでOKでは有りません。二次側のターミネーター抵抗の調整が有ります。
ターミネーター抵抗値でトランスの特性はとても変わります。この値はトランス前段の出力インピーダンスによって変わるので、メーカーも何kΩが最適と発表出来ないのです。
実測しか方法は有りません。
発信機とオシロでの測定です。
何度やっても結構面白い。
ターミネーター抵抗でコロコロ特性が変わります。
どの辺が良いかは、経験のみ。
勿論初めてのトランスでは、測定と試聴の繰り返しです。
測定結果。オシロには綺麗なサインウェーブが描かれています。
上の波形は入力トランス二次側のもの。
下はアンプの最終出力のもの。
で、発信器のボタンとダイヤルメモリに注目。
この時の周波数、40kHz。
すごいトランスです。勿論1kHzと同レベル。
コレで片チャンネルが完成。
もう1台取り付けてからの試聴が楽しみです。
で、オイロダインが鳴らない間も、僕のノウハウはシッカリ貯まっている。
その中でオイロダインを鳴らすのに役立つノウハウは・・・・?
ピッコーーン。ドライブアンプに入力トランスを装備。
コレはいけそう。
色の派手なアンプです。
真空管が3本立っているだけですから、何のアンプか(アンプにも見えない、汗)判らないでしょうね。
以前から此処へ来られている方ならご存知と思いまがドライブアンプ。
一般には聞き馴染みの無いアンプです。
要は、パワーアンプの入力段とドライブ段を独立させた物。
何でこんな物が必要に成ったかは、HPを見て下さい。
つい最近までの僕の作るアンプ。出力や段間にはトランスを使っていましたが、特殊なインピーダンスで無い限り、入力にはトランスを使っていませんでした。
昨年から始めた、ステレオアンプの左右逆相動作。
コレをするには、入力トランスの良質な物が必要に成ったのです。
最近、僕の信頼しているトランスメーカーには入力トランスが沢山。
どれを使うか悩むほど。
トランスの選び方は意外と簡単。そこで扱う最大レベル信号。其れに対してチョットの余裕の有る物。
大は小を兼ねません。大型コアを使うと『大男、総身に知恵がまわりかね。』と言う音に成ります。
大型コアを売り文句にしているトランス屋さんや、アンプ屋さん多々。
セールストークに引っかからないようにしましょう(笑)。
で、見つけたトランス。とても小さい。結果とんでもない周波数特性。
トランスの音色を確認する為に、まず同相で接続。
・・・・・?
只の電線をトランスに変更したのだから、情報量が減るのは当然。
ところが・・・。
仮説は色々と立てられるのだけれど、測定のし様が無い。と言うか測定したら悪く成っているだけの筈。
コレだからオーディオは面白い。
リチャードアレンを鳴らしていた時のパワーアンプ。
極普通のパワーアンプだったので、ドライブアンプは長期休息。
パワーアンプ入力に入れて良かったのだから、ドライブアンプ入力に入れても良い筈。
早速トランスの手配をしました。
暫くぶりのアンプ内部。まだトランスの付いていない状態です。
コレが取り付ける入力トランス。パーマロイでシッカリとシールドされています。
でも、小さいでしょう。コレでもアンプの入力信号レベルに対して10倍の余裕を持っています。
取り付けの済んだトランス。コレでOKでは有りません。二次側のターミネーター抵抗の調整が有ります。
ターミネーター抵抗値でトランスの特性はとても変わります。この値はトランス前段の出力インピーダンスによって変わるので、メーカーも何kΩが最適と発表出来ないのです。
実測しか方法は有りません。
発信機とオシロでの測定です。
何度やっても結構面白い。
ターミネーター抵抗でコロコロ特性が変わります。
どの辺が良いかは、経験のみ。
勿論初めてのトランスでは、測定と試聴の繰り返しです。
測定結果。オシロには綺麗なサインウェーブが描かれています。
上の波形は入力トランス二次側のもの。
下はアンプの最終出力のもの。
で、発信器のボタンとダイヤルメモリに注目。
この時の周波数、40kHz。
すごいトランスです。勿論1kHzと同レベル。
コレで片チャンネルが完成。
もう1台取り付けてからの試聴が楽しみです。
写真でお判りですね。
ヘッドアンプ、完成しました。
完成して各部の電圧測定。
全て計算通り。
普通のアンプなら此処でオシロを繋いで波形の観測。
ノイズ成分もこの時に大体判ります。
で、ヘッドアンプ。扱う信号レベルが低過ぎ、オシロで測定不能。
オシロで見えないノイズも、装置に繋ぐと出て来てしまう、超低レベル信号なのです。
ミリボルトではなくマイクロボルトの世界。
プリアンプに繋ぎ、電源オン。温まるのを待って、プリのボリュームをジワジワ上げる。
ヘッドアンプの完成チェックで、一番心臓に良くない時間です。
今回はシールドケースも材料の変更。実はアースラインも一部変更。
電源トランスも初めて使う物。
色々と心配事の多いアンプだったのです。
ボリュームを上げるとサーと言う真空管のノイズだけ。
ハムは丸っ切り有りません。真空管もノンシールド。内部配線にシールド線ゼロ。更にノンNF。
ハムにとって、こんなに好都合のアンプは有りません。
でも、ハムゼロ。
第一関門突破。
レコードに針を乗せ、音出し。
ハハハ。Oさん。僕用にもう一台作るまで納品待ってもらえませんか・・・(汗)。
完成まであと僅か。
結構作っている本人もドキドキ。
僕のよりも良いヘッドアンプ。僕のだって結構頑張っている。それを抜くんだから大変。
工数が増え値上げも出来ず・・・・。
で。コストダウン・・・。
真空管ソケットを使わない事にしました。ソケット分のコスト削減。
僕の性格を判っている人なら吹き出していますよね。
基本的にコストダウンに興味のない性格です。
勿論、無駄なコストは大嫌い。でも手を抜くのはもっと大嫌い。
実はこの方が高かったりして・・・。
真空管のサポートをこの様にしますと、結構ソケットの抜き差しが大変なのです。
今迄対処法を思いつかなかった。
でーーーーーーーー。
ピンでいいじゃない。電圧は無茶苦茶低いんだし。
正直、真空管ソケットのブロングの材質にも疑問が有りましたし。
コロンブスの卵ですね。
今回はジックリ作っています。時間に余裕があると、こんなアイディアも浮かんできます。
でも、一般のアンプでやっては駄目ですよー。電圧が高いんですから。
佳境に入ってきたヘッドアンプ。
基本的な配線は完了。
真空管の取り付けです。
一般の真空管アンプは、真空管ソケットをシャシに取り付け、そのソケットの足に配線を繋げばOK。
ところがその様な方法では、ヘッドアンプの場合、真空管にスピーカーからの音圧が伝わり、ハウリングを起こしてしまうのです。
パワーアンプでもスピーカーと近くのセッティングでは注意が必要です。
エンクロージャーの上に乗せて使うなんてもっての外。
真空管が悲鳴を上げています。
真空管をアルミブロックに乗せます。
上側も同じブロックで挟みます。
でも、この侭では単に挟んであるだけですので外れてしまいます。
外側。スプリングでテンションを掛けているのです。
こうすれば、シリコングリスがはみ出してきても、適度に締め上げてくれます。
このスプリング方式を考える前は、単にネジでの締め付け。
トルクを掛け過ぎ、割った真空管、何本かなー?(汗)。
基本的な配線は完了。
真空管の取り付けです。
一般の真空管アンプは、真空管ソケットをシャシに取り付け、そのソケットの足に配線を繋げばOK。
ところがその様な方法では、ヘッドアンプの場合、真空管にスピーカーからの音圧が伝わり、ハウリングを起こしてしまうのです。
パワーアンプでもスピーカーと近くのセッティングでは注意が必要です。
エンクロージャーの上に乗せて使うなんてもっての外。
真空管が悲鳴を上げています。
真空管をアルミブロックに乗せます。
上側も同じブロックで挟みます。
でも、この侭では単に挟んであるだけですので外れてしまいます。
外側。スプリングでテンションを掛けているのです。
こうすれば、シリコングリスがはみ出してきても、適度に締め上げてくれます。
このスプリング方式を考える前は、単にネジでの締め付け。
トルクを掛け過ぎ、割った真空管、何本かなー?(汗)。
真空管アンプをお使いの方はご存知と思いますが、兎に角真空管は震動に弱い。
動作中に、真空管を指で弾いて見て下さい。その音がスピーカーから聞こえます。
信号レベルの高い所は何とか成りますが、ヘッドアンプの信号レベルは極小。
ハウリングを起こしてしまうのです。
対策は真空管に震動を伝え無い事。
真空管をアルミのブロックでクランプ。
そのブロックを、シャシに対してフローティングで取り付けるのです。
言うは簡単ですが、結構大変な加工が待っています。
フローティングと言っても魔法使いでは無いのですから、空中浮遊なんて出来ません。
ソレボイセインでフローティングします。
写真はブロックを留めるネジを通す穴。ネジの外周がシャシに接しては問題です。
穴は大きく開け、シリコンチューブをいれ、その中にネジ径に合わせたカラーを入れて直接触れるのを塞ぎます。
シャシ内側。ソルボセインは5mm厚。これを介してブロックを取り付けます。
取り付けたブロックの下半分。この溝に真空管を入れ、上側にも同じブロックを取り付けてクランプします。
フローティングですから、電気的にシャシに落ちていません。アース配線が必要です。
さあ、もう少し。
動作中に、真空管を指で弾いて見て下さい。その音がスピーカーから聞こえます。
信号レベルの高い所は何とか成りますが、ヘッドアンプの信号レベルは極小。
ハウリングを起こしてしまうのです。
対策は真空管に震動を伝え無い事。
真空管をアルミのブロックでクランプ。
そのブロックを、シャシに対してフローティングで取り付けるのです。
言うは簡単ですが、結構大変な加工が待っています。
フローティングと言っても魔法使いでは無いのですから、空中浮遊なんて出来ません。
ソレボイセインでフローティングします。
写真はブロックを留めるネジを通す穴。ネジの外周がシャシに接しては問題です。
穴は大きく開け、シリコンチューブをいれ、その中にネジ径に合わせたカラーを入れて直接触れるのを塞ぎます。
シャシ内側。ソルボセインは5mm厚。これを介してブロックを取り付けます。
取り付けたブロックの下半分。この溝に真空管を入れ、上側にも同じブロックを取り付けてクランプします。
フローティングですから、電気的にシャシに落ちていません。アース配線が必要です。
さあ、もう少し。
ヘッドアンプ本体の組み立てが始まりました。
一番の問題点。トランスの磁気シールド。
最初に作ったヘッドアンプは、磁気シールド付きのトランスを採用。
所がもっと性能の良いトランスを見つけてしまった。正しく言うと音色を感じさせないトランスの発見です。
で、困った。このトランス、素っ裸。
コアもコイルもむき出し。
基本的に、僕の真空管の使い方は低インピーダンスだから、ハムは引き難いんだけど、さすがヘッドアンプの信号レベルになると、磁気シールド無しでは、使う場所が限定され過ぎる。
今回見つけたのが、写真のニッケルマット。磁気シールド用に開発されたと言う。
データーだとかなりの性能。
でも、用心深いピンキー君。二つのトランス、同じに見えますが、実は使い方を変えています。
二つの使い方を思い付いてしまったからです。
こんな時、どちらが良いか、じっくり考えるのは頭の良い人。僕は頭が悪いから、やってみなくちゃ判んないじゃないか。の何時もの行動。
動作させて見て、良かった方に統一。これが一番簡単。下手な考え休むに似たり。頭を使うより、手を使った方が真実の発見は早い。
で、面白い話。
ヘッドアンプ。最初はトランスアウトを考えていなかった。コストがあまりにも掛かる。
スタートはコンデンサーアウト。
で、聴感でのコンデンサー選び。
これが困った。大信号の所よりもコンデンサーの音色が目立ってしまう。
これでは真空管の動作点を決めるなんて無理。動作点での音色よりコンデンサーの違いが決め手になってしまうのです。
泣く泣くトランスアウトに。変なキャラクターが付かず、動作点の違いが手に取るように。
単純な構造のコンデンサーよりも、構造の複雑なトランスの方が、固有音色が少ないのが面白いですね。