平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
僕のブログで300Bの事を色々と書いたら・・・・・・。

まあ、ハッキリ言って僕の所では300Bはあまり良い球とは言えない。悪くは無いけどもっと良い球がある。なんて書いちゃったんですね。
そうしたら・・・・・・・・(笑)。

まあ、こんな仕事をしてますから、色々な人と知り合えます。勿論アンプを弄っている人も沢山。
で、ですねー・・・・・・・・・。

最近知り合った、数名の方。勿論僕のBLOGを読んでます。
で、共通で言うのは『ヤッパリ300Bってそれほど良くないですよね。』

其れ成りに色々とアンプを弄っている方です。

で、話を聴くと『世間一般では300Bは頂点の球、巧く鳴らせないのは自分の所為と思っていたんですが、ピンキーさんの書いた事と、自分の経験が合うので・・・・・・。』

そうですよね、世間一般では300Bは良い球って言われています。
自分ひとりの考えで、駄目って言い辛いですよね。
で、僕のブログを見たら・・・・・・・。

そんな人に最近良く会います。
実際に300Bは良い球って言っている人。自分で散々試していないで、世の中の評判で話している人多々。

まあ、勿論僕の場合であって、違う使い方をすれば良い球なのかも知れません。
でも、世の中の評判を聞いただけで、自分で試しもしないで話す人。
チョット多過ぎるように感じます。




あ、ちなみにWEの300Bも使いましたし(刻印も)、チャイナ、ロシア、その他色々と使っています。
僕が使うとWEの300Bは音がスピーカーから離れず、チョイ勘弁でした。

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たった今、終わったソケット交換。
やってみると判るんですけど、かなり時間の掛かる作業です。

新しく作るほうがはるかに楽。

でも新しくなった姿を見ると苦労も吹っ飛びます。

真空管を挿して見ると、感触が丸っ切り違います。きついのですが、ガサガサ感が無いんですね。
ガサガサは錆が感じさせるのです。

20数年、しかも暖められたり冷やされたり。仕方ないですよね。

古いアンプを手に入れたら、最初にするのはケミコンの全交換とソケットの全交換。
昨年、伊藤喜多男氏のアンプのオーバーホールをした時もソケット交換とケミコン交換がメインでした。

この基本メンテもしないで、色々な真空管の鳴き比べは、僕に言わせると『10年早ーい。』(笑)。
改造の前に標準化をキッチリして、本来の音の確認。其れからのチューンが結局は近道なんです。



軽い追記。
半田も可也逝かれているアンプを沢山見ました。
鏝をあてると、綺麗に溶けないでグズグズに・・。
こんな場合は良質の半田を溶かしながら混ぜ込み、綺麗に吸い取ります。
その後、良質の半田をさらっと流す。

此れだけで音質はリフレッシュ。
古い米国のアンプの半田。粗悪なのが多く見られます。

あ、簡単な半田の劣化の見分け方。
半田表面に艶が無くねずみ色に変色していたらまずアウトです。

古いアンプを使うのには、クラシックカーを走らせるのと同じ努力が必要です。

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オンライフの改造が終り、此方がスタート。



僕が20数年前に作ったプリアンプです。
VRに関係なくハムが出る。との修理でした。VRに関係なくと言う事でしたので、フラット段の不調。
ケミコンのパンクだろーなーとの予想は見事的中。測定器無しの目チェックで発見(笑)。
さっさと交換。交換後測定器に接続。

ウン、片chからノイズが(ハムではない)。
真空管をゆするとピタッと止まります。

もう判りましたよね。ソケットの接触不良。
接点復活材でも直りますけど、その場しのぎの修理。僕ってそう言うのは・・・・・・。

と言う事でオーナーの方に連絡。
8個全て交換する事に。

抜き差しして、若干緩くなっているのが判ったのです。
緩い、と言っても超有名な米国産の骨董アンプの様には酷く有りません。
でも、交換した方が間違いないんですね。

以前にも書きましたが、良品のソケットから真空管を抜くには『親の敵』ってくらい力を掛けないと抜けないものです。

親指と人差し指でつまんで抜けたら、完全に不良品。
ソケットの接触不良って単にノイズや音の面だけでなく、真空管を一瞬で駄目にする事も有るんですね。

真空管ソケットは消耗品です。




追記。300B等のST管は簡単に抜けて正常です(特に4本足は)。
MT管やUSソケットで簡単に抜けたら使い過ぎです。

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昨日は、朝一でお客様宅を訪問。
音が出なくなったとの電話を貰いました。

こんな場合、電話ではらちがあかない場合が殆ど。

現地での判断です。

まあ、色々とあったのですが(笑)、音の出ない原因はあるアンプに使われていた整流管の不良。

持ち帰り調べましたらフィラメントの断線です。

まあ症状から整流管と踏んでいたので、その場で交換。修理完了。

で、持ち帰った整流管。



結構使用時間の長いお客様です。それでも15年くらいは持ちました。
このお客さんが使われている整流管の数は全部で7本。

他の物は全て元気。15年使って7本中1本の不良ですからまあ仕方が無いですかね。

でも、それでも僕の感覚では多い方。

僕自身は11本の整流管を使っていますが、トラブルはゼロ。

と言っても、もしシリコン整流器を使っていれば、トラブルの確立は更に下がります。

信頼度を重視する僕のアンプが、シリコンダイオードを使わないで整流管に拘っている理由。

答えはたった一つ。音質です。

過去に散々試しました。仕事柄自分の装置だけでなく人の装置でも。

ダメなんですね。半導体では・・・。

あ、半導体でもいける場合も有ります。
その場合は、スピーカーの振動板の重い鈍いスピーカー。

最近のスピーカーならシリコンダイオードで十分(僕の経験範囲ですよー、笑)。

ところが昔の反応の早いスピーカーを使い、更にエンクロージャーを嫌って平面バッフルと成ると一発で半導体は馬脚を表します。

シリコンダイオードの歴史を見ると、兎に角整流管に追いつけ追い越せの歴史。
そりゃ、整流効率は半導体の方が良いですけど、スィッチング歪(スィッチング速度)の点では整流管に叶わない。

で、昔、整流管の音の秘密は整流効率の悪さ(内部抵抗の大きさ)に有ると勘違い、シリコンに抵抗を抱かせて実験。

見事に撃沈。内部抵抗の低い傍熱管の整流管でも実験。ヤハリ・・・・・・・・。

なぜなんでしょうね。色々と雑誌には書き出されていますが、僕の納得出来る理由は皆無(読んだ範囲)。

まあ、此処20年近くオーディオ雑誌は丸っ切り読んでないので・・・・・。

使い方に制限が多く、コストも掛かる直熱整流管。

これと同じ音質の半導体が出来たらさっさと移動したいのですが・・・・・。

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昨日はエッチラオッチラ重いアルミのブロックを横浜まで。
信号待ちのたびに、バイクがフラフラ・・。怖かった。

さて、今日はおなじみの仕事。
300BからEL34への変更です。

かなりの台数をこなしましたが、300Bに戻してくれと言われた事がゼロ。

世の中の評価と丸っ切り違う評価が出るのがピンキーガレージの面白い所。

まあ、世の中に全く同じ条件で300BとEL34の鳴き比べをした人が何人いるのかは・・・?

違う回路と違う部品で作られたアンプの出力管が偶々300BとEL34。

このアンプの音の違いの内、パワー管の責任なんてホンの僅か。
と言うのが今のところの僕の結論。

勿論、今後の経験で変わるかもしれませんが(笑)。

で、僕の悪い癖。自分で作ったアンプの中を覗くと、当時のノウハウと今のノウハウは其れ成りに違っています。

ついサービスで今のノウハウを入れてしまったりして・・・・・(汗)。

そういう意味で、時間を切られると余計な悪戯が出来ない。
『慌てる乞食はもらいが少ない』って言いますよね。

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電気特性では、半導体よりも優れている真空管。

唯一の欠点。外部振動に弱い。
真空管を指で弾くと、スピーカーから音が聞こえます。

真空管には振動は禁物。スピーカーの上にアンプを乗せているなんて問題外。

まあ、一般のアンプは特別に振動対策をしなくても、アンプとして正常動作をします(実際には悪さをしているのですが)。

ところが・・・・・・・。

ヘッドアンプ。作られた事有りますか?

スピーカーの振動を拾って、ハウリングを起こしてしまうのですね。

初めてヘッドアンプを作った時には驚きました。
まあ、予想はしていたのですが・・・。

その数年前、プリアンプを納めていたオーディオラック。僕はガラスのドアが大嫌い。ガラスの鳴きが聞こえるんですね。

当時使っていたラック。其れ成りに高級品。ガラスドアも曲がりガラスを使っていたりして、デザイン的にも中々・・・。

一応、僕の所店頭です。チョット格好つけちゃおうかな。
ガラスドアを取り付けました。
ドアを開け放っている時は平気だったのですが、ドアを閉めると・・・・・。
音量を上げるとハウリングを発生したのです。
直ぐにガラスを取り外し・・・・・・。

こんな経験が有ったので、ヘッドアンプは用心していたんですね。
ヤハリか・・。

当時、工作機械は持っていなく、知り合いの加工屋さんに真空管をクランプするアルミを作ってもらったのです。

取り付けると、ハウリングは解消。
再生音も勿論付帯音が無く成って・・・・・。

それ以来、ヘッドアンプでの真空管の防振対策は、必須事項。
今回のヘッドアンプも勿論対策済み。

で、実は悪戯も考えています。巧く行くかは・・・・?

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昨日のネタだったのですが、プロバイダーが不調で・・。

ソケットアダプター

今回の改造。かなり大掛かりです。要は電源部だけ使えて、信号回路は全て作り直し。

先に作ったケースはトランス用。前のトランスよりもかなりの大型ですから、仕方が有りません。

次の仕事が写真の品。
VT25からEL84への変更ですから、真空管ソケットも交換。
単に交換ではなく、ソケットの大きさが丸っ切り違いますから、写真の様なアダプターを製作。

アルミの丸棒から旋盤で挽くと言う贅沢品(笑)。

旋盤を持っているからこその贅沢ですね。

オーディオをするのには、旋盤とフライス盤は必須化と・・・(汗)

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最近の僕のアンプ。直熱管からどんどん遠ざかっています。
此処へ来られている方々なら、十分にご存知ですよね。

最近、直熱管独特のキャラクターに疲れてきたんですね。
僕が聞きたいのは、レコードに入っている演奏で、真空管のキャラクターが聞きたくて、アンプを作っているのでは、ないのですから。

で、以前なら門外不出(笑)。今なら平気で出せる、直熱管のノウハウ。

ネタに詰まった時に、チョクチョクとアップして行きます。

まず、直熱管には、必ず必要なハムバランサー。
一般には100Ωが使われます。
ナンデ100Ωに成ったか、知らないんですが、不自由も感じないので其の侭に・・・・・(汗)。

で、皆さん。ハムバランサーの調整はどうやっています?
スピーカーに耳を近づけて・・・・。
まあ、此れで不自由なく出来るのですが・・・・・。

能率の高いスピーカーですと、かなりシビアな筈。

オシロで見ると、チョット驚きますよ(アンプ作りにオシロは必須です)。
ほんのチョイのハムバランサーの動きに、超敏感にハムの量が変わります。

耳での調整なんて、殆ど出来ません。

で・・・・・・・。


直熱管

上の回路を見てピコンと来た方は流石。

ハムバランサー。調整すると、ど真ん中では有りませんが(直流点火の場合)、両端に成る事は有りません。

其処でハムバランサーを50Ωにして、両端に24Ωの抵抗をつけるのですね。

こうすると、ハムバランサーの回転角度に対して、抵抗値の変化が少なくて済みますから、シビアな調整が簡単に出来る様に成ります。

勿論50Ωに限らず、もっと低抵抗を選んで、両端の抵抗との合成値が100Ωに成る様にすればOK。

この方式。ハムバランサーに掛かる電圧も下がりますので、ハムバランサーの電力値が小さい物でも使用可能。
音の悪い巻線抵抗から逃げられます。

そう言えば、僕が50Ωのバランサーを購入していた商社。
100Ωしか輸入しなくなったのです。
困って電話をしたら、秋葉原で50Ωは売れない。
『雑誌に100Ωと書いて有るから、100Ωじゃなくちゃ駄目。』なんてユーザーが大多数なので・・・・・。
仕方なく、多目の個数を発注して50Ωを輸入してもらいました。

もう、使う事無いよなー・・・・(大汗)。

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