平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
ハハ、2年越しでヤット完成したプリアンプ。
よせば良いのに、余計な事を沢山しました(従来で上手く行ってたのに、試してみたいよねー・・)。

結果は惨敗。イヤ、此処迄駄目出しをされると、有る意味爽快です。

前から言っていますよね。成功は財産に成らない。失敗が最高の財産。

ゲロしちゃいますけどね、今VRを目一杯一歩手前まで上げると発振します。
僕にとってはオイオイ・・・・。

昨日来られたお客様に、この状態で聞いてもらいました。
通常の音量でしたら平気でしたので・・・・。

その状態でも、今回のアンプの実力の片鱗が・・・。

基本、お客様に収めるアンプでは実験は出来ません。
自分用のアンプだから、チョイヤバイかな?の動作点を選べるのですね。

まあ、通常の使い方なら発信はしませんので・・・・。

原因は判っています。
今回ECC99の使い方をチョイ弄ってしまったのですね(この方がひょっとしたら音が良いかも・・。ちなみにECC82での実験は散々しています)。

で、99のインピーダンスが変わりました(低い方へ)。
インピーダンスを下げると、周辺のコンデンサーの容量を上げないと駄目なんですね(最初から余裕の容量にすれば簡単。でも音がボケる。発振しないギリギリの小容量)。

今迄の小容量でもいけるかな・・。の実験も兼ねていたんです。

今日は昼前から出かけましたが、その前にプリアンプの底板は外されて・・・・。
現在、音は出ません。
明日も用事で出かけるので、治るのは明後日かなー・・・・。


その真空管の素性を知りたければ、実験の回数以外は無いのですね。
82は完全に理解しました(30年以上付き合っているのですから)。99の理解度は80%かな・・。

99を初めて使った時に、82の経験から使い方(動作点)を選んだのですね(その時には成功)。
今回スケベ心を出しました。で、撃沈・・・・・。

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ヤット全貌が見えたプリアンプの電源。



完成したのは2年以上前なんですけどねー・・・・。

今日、初めて底板が付きました(汗)。
ずっと作業台の脇で、縦置きされていた可哀想な電源です。

シャシも埃にまみえて、汚くなってるし・・。

で、お判りですね。此の電源を2台使うのです。
プリアンプの電源としたら、とんでもない電源です。

でもね、持って見たら、プリアンプ本体よりも軽かった(笑)。

此の電源。電源トランスが2個、チョークが6個入っているんですけどね。
(プリ本体の重量は・・?)。


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昨日のOPT結線ミス。
シッカリとやり直し、昨日は時間切れ(と言う頭が疲れた)。

今朝は、ご飯の炊くのを待つ間にチェック。今度は正相、逆相共に正常(ホッ)。
この様な手作りアンプは、完成後のシッカリとした測定は必須なのです。
今回のミス。昨日も書きましたけど、直ぐの音出しでは気付かなかったと思います。

でも、正常と聞き比べると判るんですけどね。

プリのフラット部と、ドライブ部のチェックは全て終わりました。
最後はイコライザーのチェック。此処は何度も作っているのでまず間違えないかと思い、極普通に発振器とオシロを繋いだ。

波形がメチャ乱れている(ハムを引いている波形)。
ウンッ?
左右共同じ。
で、ピコン。

MCトランスを内蔵させているんですが、その配線。
レモを前提に一次側がセンタータップ方式。
つまりコイルの中間がアースに落ちている。

此れをやると発振器のアースが浮いちゃうんです。
ハムを拾って当たり前。

仕方が無い。一旦トランスへの結線を外し、MM入力状態で測定します。
暫くぶりに組んだので、この事を忘れていました(大汗)。


30分後の追記。
エーーーー。シッカリと左右共に正常動作(パチパチパチ)。
イコライザー段にも99を使うのは2台目です。
手放した赤パネルのプリも、手放す前に99へ移行していたのです。

流石にイコライザー初段は82です。
微小信号ですので99には無理なのです(99で無理なんだから300Bを使ったら・・・・笑)。

で、僕のアンプの自慢。
真空管にシールドケースを被せていません。
被せなくてもハムを引かないのです。
30年以上前の作品には、当初被せていました(念の為です)。
でも、外した方が間違いなく音が良い。

その辺はお客様に任せていたのです(使用条件では必要かも?)。

数年経って、改造等の為に持ち込まれたプリアンプ数台。
全部シールドケースが外されていたのですね。

その経験から、次のモデルからシールドケースは止めました。
ヘッドアンプでさえ、磁気シールドはしないで平気です。

磁気シールドケース。殆どが鉄板で出来ています。
その鉄の磁気歪みを真空管が拾ってしまうのです。

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よくよく考えて見たら、今回のプリアンプ。
電流値のチェックはしたんだけど、信号を入れてオシロでのチェックをしていなかった。

まあ、ペアーのパワーアンプが出来ないと使えないので、パワーアンプと一緒でイイヤ。
なんて考えていたみたい(1年以上前ですからねー・・)。

ヤット、パワーアンプの姿が見えて来たので、ジックリと測定。

で・・・・・・・・・・・。

逆相信号が揃わない。
要は、正相信号と逆相信号の高域特性が違う(あ、一般のトランスでは普通です。此れが出来るのは僕の知る限りルンダールだけです。ルンダールでも出来ないトランスも有りますので、念入りな測定が必要です)。

でも、今回使用のトランス。2~3年前まで使っていたドライブアンプと同じ物。
つまり、逆相使用の実績有りなんですね。

しかも両チャンネル共に・・。

パワーアンプの入力トランスの調整なんて後回し。
左右共なんで悩んだ。なんでだろう・・・・・・。
ドライブ段の入力トランスで逆相にしているんだけど、此のトランスの出口ではキッチリと逆相に成っている。

そんな馬鹿な・・・・・。
ドライブ段の正相信号と逆相信号で異常が出ている。

まさか、OPT・・・・・。



ジックリとOPTをチェック。2個不良(4個使っている)とは思えない。

で、目が点・・。



ルンダールのトランスは、内部巻線一組ごとに端子が出ていて、それらをワイヤリングする事で色々な使い方が出来るのです。

で、そのワイヤリング。2個のトランス其々が、一組の巻き線が浮いている。
此れでも、一組の巻線だけなので音は出てしまうのです(位相は狂いますが)。

ハイ、僕のミスです。
でも今回のミス。音出しでは見つからなかったかと・・。
10kHz以下では、完全に正常。12kHz辺りから狂いだすのです。
耳でのチェックでは、こんなモノかなで済ませたかなと・・・(大汗)。

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パワーアンプの入力トランスの使い方で、測定が必要に成ったプリアンプ。
過去のブログを見たら、昨年夏に完成していた。

ドライブ段の電源トランスを外されてしまったので、其の侭休眠。

ヤット先日、トランスを組み込めたのです。

パワーアンプの入力トランスのテストも有るけど、ナンセ完成させてから一度も音を出していない。
更に問題は、僕が中身を忘れた・・・・・(汗)。



何台も作っていれば、完全に覚えていますけど、可也中身の凝ったアンプですし初めてのアンプでも有りますし・・・・。
此処の所はどうしたんだっけ?

で、回路図を見て・・・・・・(頭真っ白)。
回路図に定数が書いていない。

書いた筈なんだけど、その図面が見つからない。
参ったなー・・・。

仕方が無い。今日はプリアンプの定数のチェックと動作点の再確認。

1年以上ほっぽらかした報いです。





あ、ドライブ部は完璧です。先日此処だけを独立したアンプを作りましたから。

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昨年の内に完成していた、ドライブアンプ内蔵プリアンプ。

実は最後のチェック時に、OPTの配線ミスを見つけていたんです。
ところが、その後の大忙し。

パワーアンプが完成しないと、どの道使えない。
と言う訳で、数ヶ月放り出した状態で・・・・・・・。

でっかい仕事が一段落。まだ仕事は有るんだけど、それに掛かると、何時治すのか・・・・・。

まあ、今日は良いか。

そんな訳で作業台の上。



で、暫くぶりに持ち上げて驚いた。
こんなに重かったんだ・・・・・。

イエね、チャチなパワーアンプよりも余程重い。
此れに更に重い電源が2台付くんだよね。

で、今回の修正。配線が一番奥に這わしてある。
つまり、その周辺の部品を外さないと修正不可能。

単純な作業だけど、今日一日掛かりそう・・・・(涙)。


イヤー、とんでもない事に気が付いた。
このパネル、例の分厚いアルマイト最初の物。
例のCDアンプで、シャシにアースが落ちない。と言うトラブルを経験する前の物。まだ動かしていなかっただけで・・・・・・。

パネルに取り付けてある、VRとセレクターSWがシャシに落ちているかのチェック。
完全には浮いていないけど、若干の抵抗値(2Ω強)。

ハハ、測って良かった。菊座とポンチを使いシッカリと結合。

パワーアンプのシャシでも苦労しそう(汗)。

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最近の此処のブログ、ノウハウの大公開。
エッ、此処迄公開して良いんですか?
なんて心配のコメントも頂いています。

チョイ前知り合った方からは、有料でも良いです。なんて言われたりもして・・・。

まあ、自分がこれからも作り続けられる保障はないし(歳ですからねー、笑)、判る人には十分な情報を伝えたい(殆どの方には理解不能かと・・。判ったつもりでしたら、実践して確認をしないと無意味ですよ・・)

要はやって見てください。実践すると理解出来ますよと言う話です。

で、此処まで書くかと言うブログですが、墓場まで持って行く(絶対に公表しない)データーが一つ。
カートリッジの実測出力電圧。
超有名メーカーの研究室にいた友人。高級測定器を数日なら貸し出せるよ。
その測定器。ミリバル。まあ普通の測定器です。でもそいつは最大電圧のメモリーが出来る(30年近く前ですので、今なら簡単)。
僕は毎日、録音レベルの高いレコードを掛け続けました。
カートリッジって最大出力はどうなのよ?

どの様な素子にも、扱えるダイナミックレンジには限界が有ります。
要は、カートリッジから絶対に出ない大出力に対応したら、小信号はパスされるんですね。
早い話が、300Bをフォノイコライザーに使うなんて・・・・・・。
小信号には、其れに見合った素子と、其れに見合った動作点が必要なんです。
書きながらイライラ。300Bをフォノイコライザー・・・・・・・(大弩)。

僕が多用しているECC82。ヘッドアンプからパワー管のドライブまで使える。
でも、動作点は、扱う信号レベルに応じて変えないと絶対にダメ。

その動作点を決めるのは入ってくる信号レベル。

つまり、カートリッジの最大出力を調べないと、フォノイコライザーの動作点を決定するなんて不可能なんです。
僕の知る限り、此の測定をしてアンプの設計をした方は皆無。
チョイ信じられません。

僕のアンプは、此の測定後成長しました。無駄な最大入力を排除出来たんですね。
フォノイコライザーの各真空管の動作点も自信を持って設定出来ました。
勿論、音質的な効果は予想以上だったのです。

此のデーター。友人の好意で測定出来ました。
その好意を感じますと、此のデーターだけは公表できません。
でも、此の程度のデーター。プロでしたら現在なら簡単に測定出来る筈。

だれもしていないのに・・・・・・・。





有料のオーディオ雑誌よりも、無料の此処の方が内容は濃いですよ(笑)。
宣伝量を貰ってないので何でも書けますので・・。

あ、雑誌の評論家。自分では作れもしないのによくもまあ・・・・(大笑)。

更に・・・。
僕の大好きなECC99。300Bよりは小信号に対応出来ます。
でもフォノイコライザー初段はECC82に任せています。
大男、総身に知恵が・・・・・・・なんですね。

300Bでのフォノイコライザー。
雑誌としての売りには最高(大笑)。
信号レベルとバイアス、更にフィラメント電圧を考えたら、おのずと結論は出るのですが・・。

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今朝の作業机の上。



改良中のプリアンプ本体と電源が乗っています。



電源のリアパネル。新しいメタコンが光ってます。
今回は5P。
2PがB電源、2Pがヒーター電源、残りの1Pがお互いのシャシの電位を揃える配線。

今では当たり前に作っていますが、此の配線に行き着くまで何年掛かったんだろう(30年以上)。

で、午前中に完成。即オーナーへ電話。

15:00に出かけるのでその前ならOK。

12:00に出発。13時チョイ過ぎに到着。
リスニングルームは2階。僕の足を知っていますので、全て運んで貰いました(汗)。

早速接続。修理依頼の問題点、ハム音が酷い。
丸ッ切り有りません、静か。
で、音出し。あまりにも変わって(勿論良い方向へ)オーナーの方ビックリ。
レコード、CD共に喜んで貰えて僕も一安心。

例のMCトランス抵抗器を試す。狙った効果が出ました。この辺はユーザーに決めて貰いますので、チョイ粗い組み合わせ(2種類持ち込み、結構離れた数値)。

勿論これは叩き台。此の二個の数値から好みの値を探して貰います。
でも、正直此処迄変わるとは思っていなかった様で、僕はニコニコ。

喜んでもらえて良かったー・・。と思いながらの帰宅。
西八王子駅で踏み切が閉まった。
で、通って行ったのはE353フル編成。今日はついてるぞー・・・。

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