平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。


シャシ図面の後で書いている回路図。
良い子は真似しちゃ駄目ですよ(笑)。

要はこの程度のアンプの回路は頭の中に。
使う部品も判っているので、先にシャシ図面なんて禁じ手を使えるんです。

以前、有るお客様に頼まれたアンプを作成中・・・・。
『アレッ、此処の抵抗値はいくつだっけかな?』

よくよく考えたら回路図を書いていなかった。なんて実話のあるピンキー君です。

信号ラインの定数は入れていませんが、僕の頭の中には・・・・。

意地悪じゃないんですよ。僕の定数を鵜呑みにして欲しくないんです。
同じEL84でも、メーカーが違うと適正電流値って微妙に違ってくるんですね。

つまり弄り代を残して有ると考えて下さい。

雑誌の製作記字の定数を其の侭コピー。
つまんないですよね。
自分の為のアンプです。楽しみましょうよ。

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パネルデザインが出来ました。

パネルデザインは全体の顔。微妙な所で変に見えたりします。
本当はモックアップを作るのでしょうがチョイ勘弁。

方眼紙の上にパーツを並べて確認します。

つまり1/1の図面で無いと駄目なんですね。シャシの中は大型部品がいっぱい。
こいつとゴチンコしないで見てくれの良い位置。結構難しいのです。

まあ、こんな感じかな?と成ってアレ?

ハハ、回路図をまだ書いていないや(汗)。

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ヤット、プリメインアンプのシャシ設計に入れました。

前にも書きましたが、長女の結婚祝のアンプです。
一緒にCDプレーヤーとスピーカーも・・。

この仕事を始めてヤット気分が落ち着きました。
片付けの毎日、精神的にも疲れるんですよね。

片付けるって言っても、何処に何を置いたら良いのか・・・・・?

結論は仕事をしながら片付ける。必然的に使い易い場所に片付ける筈。

写真の作業台。今まで使っていた机です。

でも、机の上に何も無い。広々と使えるんですね。

今まではA3の方眼紙を広げるのにも苦労。

今度はA3を2枚広げても余裕。

図面を引くのが凄く楽に成りました。

もう一つ。図面を引くのって夜中の方が集中し易いんです。
今までは家に帰ってしまいますから出来なかったんですね。

今度はじっくりと掛かれます。夜なべで疲れたら翌日は休めば良いんですし。

今迄は休むと言う事は店に出勤しない。結構雑用が有って難しくて結局は出勤。
今度は住まいと仕事場が一緒ですから、休んだって雑用は出来ます。

つまりマイペースでの仕事がし易いんです。

このプリメイン、なにか悪戯をしたいなー・・・・・(笑)。

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一昨日。プリアンプのフラット段のカソードパスコンを交換しました。

此れは報告済みですよね。
その後色々なレコードを・・・・。
良い感じです。今迄の若干の色気不足が治りました。

でも、難しいですよね。
今の僕の装置。カソードパスコンは片ch何個使っているんだろう?

要は、真空管の数だけ(笑)。
真面目に数えてみました。
片ch10個です。マルチアンプをやっているとしたら少ないですね。

でも1/10を換えて、こんなに変わるのですから・・・・。
この辺が、装置のチューニングの難しさでも有るのです。

正直、今まではこの手法、禁じ手にして来ました。
と言うのはこの手法。一軒一軒、違った結果が出るからです。
よく、マニアの方が『何処其処のコンデンサーを○○○に換えたらこんなに良く成った。』なんて言っているのを聞くと・・・・。

つまりそれは、その方の装置での結果であって、他人の装置ではどう成るかさっぱり判らない事と理解しないといけないのです。

もしも、誰の家でも同じ結果が出るのでしたら、世の中のコンデンサーは1種類に成ってしまう筈・・。

ですから、此処で(ブログで)パーツの音色について、あまり書かないのもそう言う訳が有るのです。

その辺を書けば、もっと受けるのは判っているんですけどね・・。

話を戻しますと、1箇所で良い結果が出た。でもそれは僕の場合で、人の場合は1個でも入れたらバランスを崩すかも知れませんし、4個でバランスが取れるのか判らないのです。

ですから、禁じ手・・・・・。

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底板

先程のアンプの底板。一般のアンプには開いている、放熱口が有りません。勿論天板にも・・・。

つまり僕のアンプ。内部は殆ど空気の流れが無いのです。
普通に考えると、内部で発生した熱の放散は・・・・・?

アンプ内部での熱の発生源は・・?
電流を沢山流す抵抗器。此れが殆どです。発熱量は精々数W。
大きな抵抗はメタルクラッドを使って、シャシに固定します。

この時大切なのがシャシの材質。熱伝導性の良い材料が必要。
アルミ、沢山有る金属の中でも、熱伝導性の良さはピカイチ。更に厚でを使っていますので、熱伝導性は飛躍的に良く成ります。

ステンレスは熱伝導の悪さでピカイチ(笑)。
だから、お風呂に使えるのですよね。アルミで作ったら、あっと言う間に冷めてしまう。



内部

十数年ぶりに日の目を見た内部。半田もピカピカの侭。
1週間前に組みました。と言っても十分に通ります。

この状態を維持したいが為の、密閉構造なんですね。

勿論、放熱不足によるトラブルは1件も出ていません。
20年近くこの構造を続けてきましたので、自信が有ります。

正直、内部が埃だらけのアンプの改造。気が重くなりますよね。

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穴広げ

健康状態のチェックは無事に終了。本当に10年以上休んでいたの? と言う状態です。

モノラルアンプですので、2台のペア状態もチェック。一卵性双生児(笑)。電流値、ゲイン、最大出力も合格です。ノンクリップで3W以上出るのには驚き(自分で作ったのに)。ヘー、2A3てこんなに出たんだ。
電源に余裕が有りますので(6550PP、ステレオアンプの電源)いとも簡単に出しました。真空管の放熱も良く設計して有りますから、出来上がってからの真空管交換も未だ・・。

で、写真です。
入力VRを良質の物に換えようとしたら・・・・。
シャフト径が違う。1mm太い。

この程度の広げにはリーマが最適。
暫らくぶりですねー、リーマを使うのは・・。
最近のシャシ、リーマでは歯が立たない(笑)。

僕が始めてリーマを使ったのは高校の時。薄いアルミのシャシの加工をしました。
回す力と押す力の加減が判らないで、6枚の花びらの穴を開けてしまったのが懐かしいです。

リーマの使い方。回す力を8~9割、押す力は1~2割。特に柔らかいアルミの場合は意識して押しては駄目。回すのだけに集中。

リーマで穴を広げていると、工作機械のなかった頃を思い出します。

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本日はネタを思いつかないで・・・(汗)。
こんな時は、このブログへ訪れる方の、検索の言葉をチェックすると、良いネタを思いつきます(笑)。

今日見つけた検索の言葉。『伊藤喜多男アンプ、修理』
喜多さんのアンプに限らず、真空管アンプでしたら、殆どの修理が可能です。ですが・・・・・。

まず、一番困るアンプ。ガレージメーカー製で回路が判らない場合。

大手メーカーや喜多男氏(注1)のアンプは回路が判っています。この場合チェック場所が直ぐに判るのですね。

回路が判らない場合。現物の配線を追いかけて、回路図を書いて、それからのチェックなのです。
単純な回路なら良いのですが、製作者の独自の回路なんて物ですと、兎に角苦労します。此処はこうなんだろう。と言う読みが通用しないのです。

複雑な、独自の回路なんて物ですと、回路図を起こすだけでも1~2日間掛かってしまいます。

こう成ると、修理代よりも、回路を起こす時間工賃の方が高く成ってしまうのですね。

更に一番の問題点。100万円のアンプでも5万円のアンプでも、掛かる工賃は一緒。
安価のアンプに対しては、高い修理代に成ってしまいます。

困るのが修理の見積もり。見積もりが出せると言う事は、故障場所が特定出来た。つまり修理の8割がたは終わっているのですね(僕の作ったアンプでしたら、即見積もりが出ます、笑)。

製作者は、自分で修理が出来なくなっても、簡単に修理が出来る様に・・・・。なんて考えて出来上がっているアンプは、ほんの僅かですね。

酷いアンプに成ると、修理の事なんて全然考えていないね。と言ったアンプも・・・・(作った本人でも嫌に成るんじゃないか?)。

僕のアンプ。僕が死んでも、ちょっとアンプをかじった方なら、修理が出来ます。
修理する時の注意点。ナンデ此処はこう成っているんだろう?なんて考えず、壊れたパーツを単純に交換すれば、元通りのアンプに成ります。

まず、梃子摺る事は有り得ません(梃子摺ったら、よほど腕の悪い修理者です、笑)。

注1)喜多男氏のアンプの回路は知りませんが、考え方が判っていますので梃子摺りません。

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リップルフィルター

昨日、チョークインプットとコンデンサーインプットについて、チョット書きました。

更にくだけて・・・。

要は、整流管で整流された電流(直流では有りません。サインウェーブの下側が上に成っただけの脈流です)。この侭真空管に流すと、もろハムが出ます。そりゃそうですよね。電圧が1秒間に100回(関西なら120回)も上下するんですから。

此れを問題ない範囲までなだらかにするのがリップルフィルター。

チョークは電流変動に抵抗を持ちますし、コンデンサーは電圧の高い時には充電を、電圧が低く成ったら放電を繰り返します。

この作用で、脈流がなだらかに成るのですね。

で、此れをリップルフィルターと呼びますが、方式に二通り。
上図の様に、コンデンサーにまず入れる方式。
下のチョークに入れる方式。

夫々長短が有ります。

まずコンデンサーインプット。フィルター効果が高い。そりゃそうですよね、チョークの前で充放電をするのですから。

電源トランスのB巻線の、√2倍の電圧が理論上は出ます。
つまりAC200Vを整流すると280Vが出てくる計算です。
只此れはあくまでも理論上。シリコンダイオードですと計算値に近い電圧が出ますが(電源トランスの容量がたっぷり有る場合)、整流管ですと、かなり下がります。直熱管ですと更に。

この出力電圧、最初に入れるコンデンサーの容量でかなり変わります。
大容量ほど電圧が上がる(理論値に近付く)のですね。

そう成ると、直熱管にはきつい。元々内部抵抗が高く、電圧が稼げないのに、コンデンサーの容量も大きく出来ない。

で、この回路の一番の弱点。レギュレーションが悪い。つまり取り出す電流が大きく成る程、出力電圧が下がります。

オーディオ回路は、信号で電流変動を起こして動作をしていますので・・・。

対してチョークインプット。
出力電圧はAC電圧の略8割程度。つまりかなり電圧が下がります。
最初のチョークの容量でも電圧が変わり、大容量(インダクタンスが高い)程、出力電圧は下がります。
でも、コンデンサーインプットのコンデンサー容量ほどの変動は有りません。
リップルフィルター効果も薄いので、もう1段チョークを通さないと、十分な直流に成りませんし。

じゃあ、長所は無いのか?
此れがたった一つ有るのです。レギュレーションが良い。つまり出力電流によっての、電圧変動が少ないのですね。
長所は此れだけです。
しかも最初に入れるチョークには、リップルがまともに入りますので、チョークインプットで使えます。と成っているチョーク以外は使えません。

オット、長所がもうひとつ。一般の電源トランスはコンデンサーインプットを想定しています。
チョークインプットで使いますと、トランスの最大電流をオーバーできます。
どの程度か?
それはトランス其の物が、どの程度の余裕を持っているかで変わりますので。

ちなみに僕が電源トランスを頼む時は、コンデンサーインプットで使うと言って発注し、それをチョークインプットで使いますので、トランスの余裕は万全です。

で、こんなに面倒なチョークインプット。
なぜ僕が使うのか(僕のアンプは100%チョークインプット)?

実験して見て下さい。僕が使う理由が判る筈です。

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