平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
昨日突然の電話。
『プレーヤーが変なので直して下さい。』

早速今朝一番で出張。
原因はあれだろうな。と言うのは有ったんだけど、納めて9年経っている。
その間、メンテナンスはゼロ。

ついでにメンテもしちゃえ。

と言う事で持って帰りました。



このプレーヤーを見て懐かしいと思ったらかなりの僕のファンです(笑)。

QRKが製造中止になり、代わりに使えるターンテーブルも見当たらない。
アンプを頑張ってスピーカーも頑張って、カートリッジも頑張っても、レコードが回らない事には話にならないこの世界。

単に廻れば良い筈なんだけど、ターンテーブルで再生音が無茶変わる。

僕の知る限りでは、市販ターンテーブルで一番だったのがQRK。
そいつが製造中止。
僕の落ち込み様は可也のもので、店を閉める事まで考えた。

理由は先に書いた通り。レコードが回らなきゃ勝負に成らない。
QRKよりも落ちるターンテーブルでは聞きたくないし、かと言って売れない物(お客様へ渡せない物)を試聴機には使えない。

2~3日落ち込んでいた僕。
で、その頃の僕は旋盤とフライス盤の中古を頼んでいた。

突然頭の中でピカッ。
そうか作ればいいんだ。旋盤とフライスが有れば作れるぞ。

それからの僕は毎日図面と取っ組み合い。
基本的にQRKのメカをコピー。
勿論単なるコピーではなく、QRKの弱点を徹底的に排除。

そんな意気込みで作ったのが写真のターンテーブルです。
10数台作ったかな?

これがベースで糸ドライブへ発展したのはご承知の通り。

で、今回のプレーヤー。
原因は針(カンチレバー)が折れていた(思った通り)。
更に、アームの調整箇所が全て弄くられて完全に調整不良。
僕はキッチリ調整して納めたので、ユーザーの弄くり壊し・・・・・。

まあ、マニアの方が使っているのではなく、お店の店員さん。
皆さん若いので個人的にはCDプレーヤーしか知らない筈。

で、興味津々で色々弄くってしまったらしい。

もう弄らないでね。
キッチリ合わせてあるので、調整をしたら狂う方向にしか行きませんから。



インピーダンスを日本語で解釈したら・・・・・・。
抵抗には違いないのですが
僕は交流に対する内部抵抗と理解しています。

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只今の僕。
無事に納品が済んで一安心。
お酒の味もひとしおで・・・(笑)。

此処一ヶ月以上掛けて作っていたプレーヤーの納品が終わりました。
まあ一般的に言えば、納品は品物を納める事。

僕の場合はチョイ違う。納めると同時にオーナーに成る方の満足も得られる事。

此処って凄く大事と思っています。
だから、ダンボールに詰めて宅急便での納品はしないんですね。
小物の場合は、仕方がないのですが、プレーヤーやアンプと成ったら、必ず僕が納品に行きます。

実際に納めた場所での音を確認しないと、僕の気持ちが落ち着きません。

本当にお客様が満足しているか・・・?

ハイ、今日の車の走行距離。600kmを超えました。

でも、お客様の直の声を聞けたのですから、この距離は問題外なのです。
高額商品を買ってもらって、現地での音の確認をしないオーディオショップ。
切腹ですよね(笑)。



逆を言うと、お客様の家の音を聞かないで、アドバイスの出来るオーディオショップの人。もの凄く優秀かオーディオを単に商売と考えているか・・?
どちらが多いんでしょうネ(笑)。

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ついに納品前日。
チョイ遠いので、忘れ物をすると大変。

細かな物のチェック。

此の侭の配送は軸受けを痛める恐れが有るので、ターンテーブルは外します。

今車に積んでしまうと、直射日光を浴びちゃいますから、夕方に積載。

忘れ物は無いか、必死で点検しています。



ギヤボックス前提のプレーヤーですので、凄くシンプル。
僕のも作り直さなくちゃ。

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此処旋盤での立ち仕事が多く、足が疲労気味。
と言う事で、本日はお休み(笑)。

此処まで出来ているので安心、と言うのも有るのですが・・。



アームの取り付けで完成です。


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一ヶ月前から(本当は更に二ヶ月前)から掛かっているプレーヤーの製作。
上面プレートがアルマイト屋さんから帰って来ました。

思わず記念写真(笑)。



この姿を見ると苦労が報われた感じです。
塗装も艶がのって良い感じ。

何度塗ったのかは忘却の彼方(笑)。

アームの配線交換も終っていますし、ターンテーブルシャフトも切削済み。

残る加工は軸受けとプーリーのみ。

もうチョイです。


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今掛かっている仕事。プレーヤーの製作です。
トーンアームは以前僕のを買って頂いていますから、残りの部分を全て・・・・・・。

アームも送り返して貰っています。つまりプレーヤーとしての完成品を納めるのですね。

キャビも再設計しなおした話はしました。

軸受けを作ろうとしたんですが・・・・・・・・・。

今迄の軸受けの基本設計はアイドラープレーヤー時代。ひょっとすると20年間作り続けた軸受けなんですね。

アイドラー時代は単なるボール受けで大丈夫でした。
糸ドライブに成ると、駆動力の伝達トルクがアイドラーよりも弱いのです。
つまり、チョットでも回転抵抗が有ると糸とプーリーの間でスリップを起こし回転ムラに成るのですね。

当時は解決策に四苦八苦。色々な軸受けを作ってはこわしの連続。
この時問題だったのが、新品での糸ドライブを買われた方よりも、アイドラーを糸ドライブに改造して使われた方の方が多かったのです。

つまり軸受けをソックリ作り変えたらトンでもコストに成ってしまう。それではアイドラーからの改造のお客様に迷惑を掛ける。
ボール受け部の改造だけで解決を図ったのです。
出た答えがダブルボール受け。

従来の軸受けのスラスト受けだけの改造で済ませたのです。コストは微々たるモノに押さえました。

その軸受けをずっと作り続けたのですが・・・・・・・。

これから作る軸受けはダブルボールが標準。だったら前の軸受けの改造構造ではなく、ダブルボールが前提の軸受けにしちゃったら・・・・・。

ヤハリ人間、環境が変わると考え方も変わります。
どうも最近タイトルの病気に掛かったみたい。お客様も納期を気にしないで良い物を作って下さい。ナンテ人が多く・・・・・・・・。



早速引いた図面。
考えが甘かったのは、切削工具に新しい物が必要になり、更に小物パーツも新しい寸法の物が・・・・・。

直ぐに工具屋さんに発注。
特殊サイズなので連休明けに入手の予定。

ウーーーーン。自分のプレーヤーも作り直したくなって・・・・・(汗)。

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今日の作業机の上。



もう判りますよね。プレーヤーの作図です。
当初は、今までに作ったプレーヤーの図面で作ろうと思っていたんですね。
勿論、それで問題は何も無いのですが・・・・・・・。

今迄の図面を全て引っ張り出しました。
すると、今迄のプレーヤー図面は、全てモーター内臓のプレーヤーなんですね。
つまり、モーター内臓を前提とした部品の配置。

今回の受注はギヤボックスを使う。

そう成ると、もっと良い部品配置が出来るんではないか?

お客様からも『納期は気にしないで良い物を作ってください。』の温かい言葉を貰えました。

そう成ると、全てゼロから作っちゃえ(最近多い、笑)。
要は今迄の寸法は一切無視して、最高の配置に・・・・・・。

まあ、アンプから比べると、図面引きでの悩む所は少ないので、1~2日で完成。
板も入手済みですので、板の上に作図、穴あけ、塗装の順で掛かります。
塗装は乾燥待ちの時間が多いので、その間に軸受けやその他のパーツの切削です。

約一ヶ月間掛かる予定。

さあ、頑張るぞー。



あ、追記です。
最近拍手でのコメントを貰えるのが増えています。とても有り難い事と思っています。
単なるコメントなら良いのですが、たまに僕への質問も有るのですね。
拍手への返事はアップ出来ません。

僕からの返事が欲しい場合は、コメント欄へ投稿して下さい。

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昨日のベースにアームがつきました。



こんな感じです。

アームエレベーションはプレーヤー側は固定。
アーム側を使います。
このアームに付属のエレベーション機構は、プレーヤー内臓よりも使い易いのですね。

取り付けたアームは僕の手持ちの物。
ずっと使っていなかったのですが、ひょっとしてカートリッジのテストなんかに使うかも・・?
と言う訳で手放さなかったのです。
でも、結局10年以上使わないまま。

此の侭じゃ勿体無い。完動品ですから。

と言う事で、このアームは第二の人生に旅立って行きます。

がんばれよー。

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