平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
僕の作る機械。機械精度が要求されます。

でもね・・・・。
僕の場合、機械加工屋さんでは有りません。あくまでもオーディオ屋。

例えばプレーヤー。レコードを再生させるには何が重要か・・・・・・・。
その為のあの構造のトーンアームに至ったのです。

対してターンテーブル。きちっとした回転数で廻る事。
此れだけを考えているんですね(勿論新品時よりも使い込まれて本来の性能が出る)。

キチット廻れば、必要以上の機械精度は単に僕の自己満足。
そうなんですよ。勿論機械精度の重要さは重々承知。
でも、僕の欲しい性能に必要の無い精度は単にコストアップに成るだけ(結果お客様の負担に・・)。

散々実験しています。何処までの精度が音に影響するか(例えばシャフトと軸受けのクリアランスとか・・)。

今の作っている作品。自信をもって納めさせて頂いています。勿論最高(市販品レベルとは違う次元)の精度とは言いません。しかし、これ以上の精度を上げても音には影響が無い。単にコストアップに繋がるだけ。

僕の場合、納めさせて頂いた時よりも数年先の更に良い音。って考えています。
数年先・・・(実はもっと先を考えていたりして・・笑)。

その製品に必要な精度(音に関して)。音に影響の無い精度を求めたら単に僕の自己満足。お客様からはお金をいただけません。

僕が重要視しているのは、納めさせて頂いた時の性能よりも、数年(十数年)先の安定した動作です。納めた時が最高で年々落ちる性能。一番嫌な事なんですね。




永年(30年以上)お付き合いして頂いているお客様は、この辺を判って頂いています。
長く使うと判る性能。
大切と思っています。

昔、付き合っていた機械加工屋さんがいました。
良くも悪くも職人さん。無茶精度の高い加工を自慢していたんですね。
組み合わす相手の精度を見ないで・・・・。
結果、意味の無い高精度で作って(僕も頼みましたから、笑)とんでもない金額を請求。
確かに、その精度ではその金額は正等。
でも、その場所は其処迄の精度は要求していない。

単に自己満足で、お客様に高額の請求。

僕は反面教師と思っています。

必要十分な精度で作る。それ以上は自己満足。其れに関してはお客様に請求しない(最近、自己満足の仕事、結構やっています。勿論お客様には請求していませんけどね)。

その品物に必要な精度。其れをキチット維持する。当り外れがない。
必要以上のスペックは、意味の無いコストアップに繋がります。

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【2019/10/06 (日) 22:32】 | 独り言
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無題
山居閑人
御説御尤も。
加工精度は狙いのクリアランス達成のため。
思ってる以上に重要なのが同軸度。
これで苦労しました。


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コメント
この記事へのコメント
無題
御説御尤も。
加工精度は狙いのクリアランス達成のため。
思ってる以上に重要なのが同軸度。
これで苦労しました。
2019/10/07(月) 13:46 |   | 山居閑人 #4fc1b93a93[編集]
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