前回書きましたチョークインプット。実験をして見て下さい。と言っても普通の市販電源トランスでは難しいんですね。
うっかりと、書いてしまいました(汗)。
写真が、僕のパワーアンプに使われている電源トランス。300BでもEL34でも同じトランスです。
カットコアを使った大型トランス。一般市販品にはまず見られません。
昔、カットコアとEIコアのトランスの見積もりを取りました。
価格差は3倍。此れじゃ普通は使いません。
でも、同じアンプで比べると・・・・・。
此れが電圧と電流容量。
B巻線に注意して下さい。
500V100mAと成っています。
僕はこのトランスで、300Bなら70mA。EL34でも60~65mA流します。
勿論ステレオですから2本。更に初段管に5mAずつ。
トランスの定格の100mAに対してかなりのオーバー。
コンデンサーインプットなら持ちません。チョークインプットですから使える電流値なのですね。
勿論、整流後の電圧は400V強。
で、この整流後の電圧。プリなら抵抗で落とす事も出来ますが、パワー管にはご法度(レギュレーションが落ちてしまう)。
つまり、欲しい電圧に対して、ピッタリ出せるトランスが必要なんです。
そう成ると、市販のトランスでは、帯に短し襷に長し。
どうしても、電源トランスは特注品を使ってしまいます。
よく、パワー管の音質にあれはこうで、あいつはああだ。なんて言われていますが、散々動作点を試したのでしょうか?
B電圧と電流値で、何とでも変わるのが真空管です。
真空管の定格表や動作点のカーブも、ある程度は役に立ちますが、最後は使ってみないと判りません。
更に、最近の真空管と20年以上前に作られた真空管。同じ型番でも動作点の違う物が結構見受けられます。
今の真空管を昔の動作点で働かせ、ヤハリ昔の方が良いな。なんて簡単に口に出来ないのです。
真空管の寿命を怖がって、電流値を絞っているアンプも見かけます。
そんなアンプ、演奏家が空腹で演奏している様で・・・・・。
電流はたっぷり流しましょう。
放熱さえ気遣えば平気です。
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック