平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
予定よりも伸びましたギヤボックスの完成。
つまらない理由です。

アクリル板と本体との間に液体パッキンを塗ります(塗らないとオイル漏れ)。
で、その液体パッキン。一度に使う量はほんの僅かなので、一回の購入で本当に暫く使えます。

今のパッキンは10年以上前の購入。劣化を押さえるのに冷蔵庫で保管しているのですが、流石に・・・・・。

この前に使った時には平気だったのですが、今回細かな硬化し始めた粒子が混じっているのですね。此れは拙い。

と言う事で慌てて発注。入荷待ちで先へ進められなかったのです。
昨日入荷したので、組み立てを再開したのですが、家の問題で業者が一日庭をほじくり返しての工事。
お茶を出したり、工事の説明を受けたりで、どうしても作業が中断しがち。

そんな訳で、完成は本日の正午過ぎ・・・。

作業中をアップしますね。



モーターはシンクロナスモーターです(電源周波数にロックした回転数で回ります。50Hzなら1500回転。60Hzなら1800回転)。
今回のご要望は暫くぶりの50Hz仕様(笑)。
周波数で進相コンデンサーの容量も変わります。
写真の図面はモーター付属の取説。
出ている配線の接続を変える事で、回転方向が変わります。
何台も作っているのですから、配線を暗記しても良いんですが、僕は・・・・・(汗)。

ベースにギヤボックス本体とブラケットへ取り付けたモーターをセットします。
で、此処からがギヤボックスの組み立てのハイライト。





一番の肝です。モーターのシャフトとギヤボックスシャフトの直線性を何処迄高めるか?
此れが僅かでも狂うと振動の原因に成ります。

まあ、色々な方法を考えて実践して来ました。ここ数年の方法です。
下に見える溝の彫って有る二本のバー。

この様な感じにあてがいます。



溝は直線に切って有りますので、シャフトは強制的に直線に・・。
と言っても、軸受けの若干のガタ(これが無いと回らない)が有りますので、モーターの位置を微妙に調整するのです。
その時には、手でシャフトを回転させ、一番軽く回る点を探すのです。
結構根気のいる仕事ですが、滑らかな回転を維持するには避けて通れない作業なんですね。

最適点を見つけたら、モーター取り付けネジをシッカリと締めるのですが、締めると回転が重く成ったりして一筋縄では行きません。

何度もしているので、慣れては来ましたが結構時間が掛かります。

最適点を見つけたら、位置だし治具を外し、カップリングに交換します。
微妙な誤差を無視出来る様に、ダブルでカップリングを使います。
滑りをさせる樹脂(赤い部分)が入っていますが、更に滑りを良くする為に、樹脂に薄くグリスを塗ります。

兎に角、ギヤの組み立ては細心の注意です(蛇足ですが、車の場合、エンジンよりもデフの組み立ての方が技術者の腕が表れると言われています)。

まあ、そんなこんなしながら、オイルを注入しモーター始動。
まだ若干煩いですけど、最初からこの程度の音でしたら成功です。

納品まで3週間程度有りますので、ジックリと馴らしとオイル交換です。


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