平成19年4月18日開店。店主の日々の日記です。
昨日の続き(笑)。



写真は一般市販品のSPUアダプター。
マグネットの出っ張りをカバーする物です。

此れを使いシッカリとしたシェルに取り付けるだけでもSPUは蘇ります。

僕もかなりの長い期間、こいつのお世話に成りました。

で、此処でまたSPUの迷信。

ご存知、SPUの純正シェル込みでの重量31(32)g有ります。此れは一般のカートリッジと標準シェルの組み合わせと比べると可也の重量級。

此処で知った振りをする人は、『SPUの音質はあの重量が有るからこそ。軽くするとSPU本来の音は絶対にしない。』

まあ、ある意味正しいんですけどね。

世の中のSPUの評価。
『古い設計なので最新録音盤のトレースは厳しい。アタック音も鈍く聞こえる。しかしSPUならではの音楽性の高い音色は新型カートリッジでは味わえない魅力が有る。』

そうです。此処で書かれている欠点はシェルの強度の無さと重過ぎる重量が出していてSPU本来の欠点ではないんですね。

僕はSPU1本で昔のモノ盤から最新録音まで(レコードですから最新盤と言ったって・・笑)楽しんでいます。

で、この市販のアダプター。軽量級と重量級の2種類が発売されていました。
僕は絶対に軽量級を選びます。
SPUの欠点が影をひそめるのです。長所は残した侭で・・・・。

じゃあ、オルトフォン社はなんであんなに重くしたのか?

答えは簡単。
Gシェルの大きさの秘密はあの中に昇圧トランスを入れる為。
昔有ったSPU-GTと言うのがそうですね。
GはGシェルの意味。Tはトランス内蔵の意味です。

トランスを入れてしまった為に重くなったのです。
で、トランスを内蔵しないGタイプはトランスの代わりに鉛を入れていました。
オルトフォンのアームはゼロバランス調整が無いですから、当然の処置だったのです。

元々、SPUは放送局用。
その当時の放送局はテープデッキがまだ少なく、音楽放送は直接レコードを掛けていました。
ぶっつけ本番です。

で、チョットした手違いでカンチレバーを曲げてしまった。
この時に要求されるのが、簡単な針交換。無調整での交換が必須。

そう、放送局では音質のアップよりもこの方面での要求が大きいのです。
どんなに音が良くても、交換に手間取るのは駄目なんですね。

あのコネクター(SMEタイプ)もその必然性で生まれた物です。
そのコネクターが広まった日本では、アームの性能アップの足かせに成ったのも見逃せないのですが・・・。

つまりSMEタイプって呼ばれていますが、最初に使ったのはオルトフォン社。
そのSPUを使う為に模型会社の社長が作ったのがSMEのアームです。
その為に同じコネクターが採用されたのも頷けますよね。

話が飛んじゃいますが、EMT社も最初はオルトフォンのカートリッジを其の侭使用(コネクターが45°曲がっているのは愛嬌)。
頭の文字がOで始まっているのはオルトフォン製です。
OFD25の中身を見るとCG(CA)25Dと全く同じ物って気付く筈です。

放送局用というだけで有り難がって使うのはどうかな?って思っているのは僕だけですかね(笑)。




重量に31と32の両方を書いたのは、カタログによって違うんですね。
測れば判るんですけどメンドクて・・・・(汗)。

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オルトフォンジャパンから連絡が来ました。
今の状況では仕方が無いのですが
オルトフォンの製品が6月1日から値上がりします。

6月1日出荷分からですので、注文はもっと早めでないといけない事に成ります。

僕の所での愛用者が最も多いSPUの場合。
針交換価格が¥7000上がりますので、針の折れたストックを持っている方や、そろそろ針交換をと考えている方は、早めに申し込んで下さい。





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普及し切った筈なのに(おなじみさんの間で)ロングランを続けていますSPUアダプター。

先週遠くから此れを求めて来られた方がいました。実はこの方3個目のアダプター。
イヤ、直ぐに壊れるんじゃないですよ。

持っているSPU全てに付けたいと言う・・・・・・。

チョイ時間が無かったのでその場はお預かりして、取り付けたら送ります。
と言う事に成っていたんですね。

他の仕事が色々と有ったので、つい後回しに・・・。

で、今朝一番で掛かりました。
取り付けながら考えた。

此処へ宅急便が取りに来るのは決まった時間、一日に一回。
僕の予定、明日も明後日もその次も更にその次も宅急便の来る時間にはいない・・・・・(気付いて焦った)。

机にしがみついて頑張りました(今回の取り付け、あるプレーヤーの専用アームで普通の取り付け方法が出来ません)。

出来上がり、直ぐにダンボールへ梱包。送り状を記入して箱に張ったら・・・・・・・。
表でディーゼルエンジンが止まる音。エンジン音で宅急便屋さんなのが判ってしまうのが何とも・・・・(汗)。

僕の所へ来た荷物と交換に渡してセーフ。

Mさま、お待たせしました。明日到着いたします(ホッ)。

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音が出始めて数日。
色々なチューニングをしていますが、一番大事な事・・・・。

まあ、引越し直前に気付いてはいたんですが、針が減っている。

それについて一言。
最近、まことしやかに、『針はダイヤモンドで出来ていて、地球上で一番硬い物質です。
由って、針は磨耗しません。』なんて言っちゃっている人がいるんですね。

新興宗教も甚だしいし、こんな意見を言う人とは話もしたくない。
全く、素人を迷わせてどうすんのよ。

昔、テクニカの研究施設で磨耗した針の顕微鏡写真を見ています。
間違いなく減ってます(高々、500時間で)。
只、研究員の話では『何故減るのかのメカニズムは判っていません。』

でも、現実に減るんですね。

で、あるカートリッジの輸入元(超有名)。
『言っちゃ拙いんですが針は減りません。そんな訳で此処での試聴はお客様から返された減った針のカートリッジを使っています。』

はっきり言っちゃうと、昔からオーディオ輸入元で技術レベルの高いところを知りません。
まあ、其れを平気で持ち上げちゃうなんとか先生は・・・・・(爆)。

で、僕のSPU。前回の針交換日時を調べたら今年の二月末。
二ヶ月間休んでいるけど仕方の無い期間。

交換したら・・・・・・(ハハハ)。

あのですね、針交換のお金をケチってアンプを換えたり、ケーブルを換えたり・・・・。完全に間違っています。
装置のグレードアップは針交換をしっかりして、それでも懐に余裕が有ったら・・・。

へへ、単車日々徒然を見ている人なら、『アー、あの事と同じだな。』って気付きますよね。

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好評を頂いておりますSPUアダプター。

少量のストックが有ったのですが、本日完売いたしました。

引越し後まで生産は出来ません。

次回生産は10月以降に成ると思います。

只、受注が有りませんと、他の仕事を優先させてしまいますので、ご入用の方はHPの質問箱をご利用に成り、御予約をお願いします(予約金は要りません)。

勝手を申しますが宜しくお願いいたします。

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チョイと息抜きに、此処へ来られる方々が、どのようなフレーズで検索して来られるのかをチェックしていました。

あくまでもフレーズだけで、何処のどなたが来られているかは判りませんのでご安心を(笑)。

その中にSPUのAシェルアダプターが目に留まったんですね。

エーー、懐かしいパーツです。
Aシェルは長さが20mm短いので、普通のアームに其の侭付けるとオーバーハングが合いません。

その寸法差をシェルの後ろにつけて、合わせるアダプターです。
僕も30数年前に一時使いました。そう一時です。

当時使っていたアームはFRの66S。針圧が5g掛けられるので、SPUには最適と思って使っていたんです。

で、Gシェルはどう見ても強度不足。Aシェルはしっかりしていますので、アダプターを介して取り付けました。

其れ迄の経験で、強度の無いシェルは使い物に成らない事を嫌と言う程味わっていたからです。

でも使い出すと、アダプターの強度が気に成り出しました。ガタも結構多いですし・・。

で、アームの取り付け位置を変えて、アダプターを使わないでAシェルがマウント出来る様にしたんですね。

出て来た再生音・・・・・・・。
ハイ、アダプターはその場でゴミ箱に。

もし、今でも使っている方がいましたら、外してみましょう。
エーーー、って驚きますから。

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昨日のヘッドアンプの改造は大成功。
今も聞き慣れているレコードが鳴っていますが、声の色気が違う。此れを聴いたら今迄の歌い方は感情が入っていなかった。

単に取り付けただけなので、細かな調整をしたいんだけど・・・・・。

イヤ、最近SPUアダプターが大ヒット(僕の店のレベルでですよ、笑)

二ヶ月前に4個作ったのに、もう足りない。

今日はこれからアダプターの製作です。

最近凄く嬉しいのは、一度もお会いしていない方からの注文(ネットでです)が増え、しかも2個目の注文を頂けるんですね。
其れも何人もの方から。

どうも、ステレオとモノラルとかSPUのバリエーションを複数個持っていて、夫々につけている様なのです。

要は、最初の1個の結果が良く、更にと成るみたいなんですね。
作った本人としてはこんなに嬉しい事は有りません。

嬉しい悲鳴ってこんな事を言うんでしょうね。

フライスは前の製作に合わせてセッティングされた侭ですから、これからアダプターに合わせたセッティングをして、製作開始です。

と言う事でレコードを楽しむのはその後ですね。

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昨日の写真と比べて、赤の配線が変わっているの判りますか?
本来なら赤は上側です。

オルトフォンの馬鹿目。なんて・・・・・・(笑)。

まあ、逆相なんては笑って済ませられますけど、エージング・・。

使い出して数時間経ちますが、正直イライラ。

女性の声がイラつかせるんですね。昨日までは優しく女性らしく聞こえた声が、今日はこの女、のぼせていない。私は凄いんだよって・・・。

生意気な女性の声に聞こえちゃうんですね。

しなやかさが出ないんです。

で、此処が我慢のしどころ。ダメッってカートリッジを換えてしまうと、何時までも昨日の優しい声とはめぐり合えません。

そう言えば昔の友人。
『針交換直前が一番良いんだよねー。』って笑っていました。

ダンパーが良い意味でこなれ、音楽をじっくりと聞かせてくれるカートリッジに成るんです。

そう言えばこの友人。ジャズしか聴かない。
ある時、この友人にカートリッジを貸したんですね。勿論SPUを。
数日後、僕の所に帰って来たSPU。完全に彼の音に成っていました。

そうなんですね。聴く音楽に装置って馴染みます。

有る意味、自分を映している鏡。

音は人也って言うじゃないですか。

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